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「ボストン美術館 芸術×力」権力がテーマのカオスな展示

上野にある東京都美術館で開催されている「ボストン美術館展 芸術×力」に行ってきました!
概要はなかなか壮大でインパクトのあるホームページから引用。

古今東西の権力者たちは、その力を示し、維持するために芸術の力を利用してきました。威厳に満ちた肖像画は権力を強め、精緻に描写された物語はその力の正統性を示します。また、美しい工芸品は宮廷を彩り、ときに外交の場で活用されてきました。一流の画家や職人につくらせた芸術品は、今も見る人々を圧倒する荘厳な輝きを放っています。そして、多くの権力者たちは、自らも芸術をたしなみ、またパトロンとして優れた芸術家を支援したほか、貴重な作品を収集しました。彼らが築いたコレクションは、今日の美術館の礎ともなっています。本展覧会では、エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、日本などさまざまな地域で生み出された約60点の作品をご紹介します。私たちが鑑賞する芸術作品が本来担っていた役割に焦点を当て、力とともにあった芸術の歴史を振り返ります。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年に中止となった本展。いよいよ待望の開催です。

ボストン美術館展「芸術×力」公式ホームページ

古今東西の傑作が終結

「力」というテーマを様々な角度からとらえ解釈し、フロアごとにヨーロッパや中国、日本、インドから蒐集された絵画や彫刻、調度品などが展示されています。

国や流派、時代をテーマにするのではなく「力」をテーマにしたのが面白いところ。そのため、制作時期や国もバラバラでまさにカオス。ナポレオンの肖像画があると思いきや壺や刀剣、立派なエメラルドなどが並び、なんとその半数以上が日本初公開。ボリューム感のある展示です。

二大絵巻の里帰り

今回の展示の目玉である「吉備大臣入唐絵巻」と「平治物語絵巻 三条殿夜討巻」という、幻の国宝が日本初公開。
緊迫感のある絵巻からコミカルな吉備真備の脱出劇(?)まで、丁寧なタッチとうねるような美しい線で描かれています。特に正座のまま空を飛び堂々カンニングする吉備真備と阿倍仲麻呂は見所です。

増山雪斎の「孔雀図」

本展のために修復された荘厳な孔雀図は絶対に写真ではなく肉眼で見てほしい!細かい筆致で描かれた孔雀の羽は見れば見るほど美しく息を呑むほどです。

https://www.ntv.co.jp/boston2022/outline/

公開は10/2まで。チケットは完全予約制なのでお早めに!



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