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昨日の『蕩々会』

昨日久しぶりに蕩々会があった。この会のもともとの趣旨は、月に1度位みんなで集まって懇親を深めようという、ただそれだけの会だった。会員は10人ぐらいで、毎月10日に集まるから蕩々会。
昨日は案の定、このノートの話だとか、昔話に花が咲いた。

昔話といえばカンティーナという店を思い出す。まだ《シティ情報ふくおか》を始めて間もない頃だった。
当時は毎晩のように酔いちくれては、薬院から赤坂界隈に来る売れないバンド崩れの連中ばかりとの雑談が楽しくて、通っていた。店の雰囲気といい、とっても居心地は良かった。

見栄をはって、バーボンなど飲み始めた時期だ。バーボンの味なんて、誰も分かっちゃいない。それでもやれアーリータイムズだ、メイカーズマークだ、オールドクロウは知っているかと好き勝手に、声高に話していた。
そんな昔昔の思い出話が数限りなく思い出されてしまう。その中心にはいつもマオと呼ばていた男がいた。今は亡き福田英治、その人だ。今では誰も知らない、福岡のプロモーターの先駆的な、夢本舗という組織を立ち上げた男だ。1976年頃の話である。

マオという男には、常にオンナの匂いがした。まだ独身だったので、揉め事は無かったようだが、羨ましい限りだった。

閑話休題。

昨日、初めてグランドパス65というものを使ってみた。行き先を十分に確認もせずに乗った。料金を気にかけずに、途中で自由に乗り継ぎできるからだ。
六本松から油山を超えて、終点の桧原営業所まで乗ってみた。そして、冷房の効いた待合室で帰りのバスを待った。これも博多方面に行くのを選んで適当に乗った。薬院大通りで降りて地下鉄に乗り替え、家路に。
確かに、オールフリーだ。とりわけ、行ったことのない街の風景は新鮮に見えたものだ。それに福岡市の住宅街の拡がりの大きさだ。何処まで行っても住宅が続くのである。

こうして、近況報告の会と小さな冒険旅行の日は暮れた。



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