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これからの計画論の条件(3)解決神話・改革神話

3.解決神話・改革神話
 これはまあ、計画論に限定した話というより、考えていくときに陥りがちなチェックポイントとして挙げてみたものです。だいたい問題はすべて解決できると思っていること自体が、知的に劣っていると思って間違いないです。とくに、えらそうに問題を大きく設定することに知的優位性を誇示したり、自分では解けもしない質問や問題を、相手や部下に投げかけるのは、典型的な抑圧と支配のテクニックですが、実際、職場や現場では多いのではないでしょうか。そういう上司には、その問題や課題が意味するところをその都度、質問返しをして、へんに解決を請け負わないことが、精神衛生を保つ上で重要ですが、やりすぎるとクビになるので注意が必要です。(よく講演会で、若い人が講師に向かって「あなたにとって建築とは?」とかいう大質問をして自分の偉さを誇っていますが、困ったものです。)
 また「変えること」や「改革」を無条件で正しいと前提している人があまりにも多いです。別のブログ(「話を大きくする人たち」2022年4月26日)でも書きましたが、彼らは現状の欠点を数え上げて改革にかかるコスト・費用対効果の計算をすることなく、ひたすらに改革を呼号します。彼らは、ただたんに頭が悪いだけならまだしも、火事を起こして泥棒をすることにビジネスチャンスを見出すようなタチの悪い破壊論者もいます。でも政治やコンサル業界も含めて、「改革」を売り込まないとショーバイにならないのです。


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