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【頭文字D】興味が無かった車に対して愛着が生まれる話

先日、頭文字Dとその続編であるMFゴーストのアニメを一気に見ました。漠然とタイトルだけ知っていて、続編が今サブスクでも配信中の為、少しずつ追って見ていました。

ざっくりのあらすじを言うと、伝説の走り屋だった藤原文太の息子の英才教育を受けた息子拓海が群馬や関東の走り屋と対決していく漫画です。

人気は今でも健在で、続編も続いていたり多くの人に愛されている作品の一つだと思います。実際に僕もこの作品をみて好きな車に乗りたいと思いました。

いわゆる峠を攻める事を目的に走り屋達は競っていて、場所が公道ということを除けば普通にレースの漫画として読めると思います。

この作品のアニメ化は僕が生まれる前にスタートしていて、その当時は暴走族だったり走り屋の人達がいて、とても共感出来る部分もあったかもしれません。

この今のご時世に原作をモチベーションに峠を攻めたりしたら、即逮捕か死んでしまうと思います。なので、のめり込むのはほどほどにした方が良いですが、特にアツい話が好きな男性は魅入られてしまうでしょう。

主人公である拓海は中学生の頃から家業である豆腐の配達を車で行い、早く終わらせたいからという理由でダウンヒル(峠の下り)を速く走っていました。それもただ速く走れば良いわけでなく水の入った紙コップを車に乗せ、その水がこぼれないように限界を攻める事を毎日早朝に行っていた事で、自分の手足のように車をコントロールする技術がつきました。

物語が始まるのは拓海が高3で免許を取った後なので、父親である文太は時効だといっていますが、これは絶対に今は放送できないですが、ある意味憧れてしまうような背景です。

主人公がただ速いだけなら、物語として一般的だと思いますが、取り巻く人間関係も魅力的でした。ライバル関係となる高橋啓介や第二の師匠と呼べる啓介の兄の涼介、シリアスな展開を緩和してくれる樹を始めとしたアキナスピードスターズの面々など非常にシリアスとコメディのバランスが良かったと思います。

あとは割と序盤で驚いたのはヒロインであるなつきが援交(パパ活)している描写があった事です。原作の連載がヤンマガだった事もあり、当時の風刺が効いた描写だったと思いますが、なかなかその当時の王道作品では見ない関係性だったので面白いと思いました。

良くも悪くも今もパパ活など問題になっているし、時代は繰り返すんだなと思いました。僕が見た作品の中ではぶっちぎりで好感度の低いヒロインで新鮮でした。

バトルで一番印象に残ったシーンは、藤原拓海vs舘智幸で拓海がオーバーテイクをする際に、ヘッドライトを消すというブラインドアタックをした場面です。

バトルが行われる作品では良く消える〇〇みたいな必殺技がありますが、これは最も現実でも再現性が高く、さらに自分で再現した頃には大怪我or死確定の大技でいかに勝ちに執着をし、狂ってるかが分かりやすいシーンでした。

また、こういったバトルシーンがより魅力的になる理由がありました。それは挿入歌です。バトル毎に曲は違っていて、どうやらユーロビートと呼ばれるジャンルの曲だそうです。

『Night of fire』などを始めとしたユーロビートの楽曲と車毎の音響のこだわりが頭文字Dを名作に仕上げたといっても過言では無いぐらい、音へのこだわりが見えました。ドリフトやターボなど実際に走った音を元にアニメが作られているそうです。

『Night of fire』と聞くと僕と同じアラサー世代は長州小力がパラパラを踊っていたイメージですが、それよりも先に頭文字Dで使用されていました。

最後のfinal stageまで見て、やんちゃな人が好きないわゆる不良アニメかと思っていた頭文字Dは誰が見てもアツいスポーツ作品だと思いました。

今でも走り屋ではありませんが、公道のレースはあるそうで、ラリー競技というものがあるそうです。少しYoutubeなどで大会の様子を見ましたが、原作顔負けの迫力のある映像でした。

車といえばF-1ぐらいのイメージでしたが、ドリフトの技術を競うD-1、ラリー(ジムカーナ、ダートトライアル)など、細分化されている事も知り驚きました。

一人一人の車への愛着や勝利する為の熱のこもった練習など、人と車の魅力が120%詰まった作品だったと思います。

僕も自分の車を持てるようになったら、MT車を運転して、楽しくドライブ出来るようになりたいと思いました。

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