GTA V - 1300時間遊んだ薬物的ゲーム
「結論は『薬物』」──これが私のGTAVに対する感想です。初めてプレイしたとき、その世界に引き込まれる感覚はまさに中毒のようで、気がつけば何時間も夢中になっていました。そして、時間が経つにつれて、ゲームの楽しさだけでなく、その依存性のような部分にも気づくことになります。
GTAの魅力
『Grand Theft Auto V』(GTAV)は、広大なオープンワールドでありながら、緻密なストーリーテリングと個性的なキャラクターたちが織り成すドラマが特徴です。ロスサントスという架空の都市は、現実世界をベースにした広大なマップで、どこを歩いても何か新しい発見が待っています。交通渋滞、スカイライン、海岸線、街の喧騒──すべてがリアルで、まるで本当にその都市を歩いているかのような錯覚に陥ります。
ストーリーは三人の異なるキャラクター、マイケル、フランクリン、トレバーを操作しながら進行し、彼らの人生が交錯するさまざまな事件を追いかけます。この視点の切り替えが、物語に深みを加え、プレイヤーを飽きさせることがありません。
ゲームの依存性
GTAシリーズは元々、自由度の高さと暴力的なアクションが特徴的でしたが、GTAVではそれがさらに進化しています。ストーリーの進行やミッションも面白いのですが、何よりも「自由」にこだわることでプレイヤーがのめり込みやすくなっています。自分のペースで都市を探索したり、ミニゲームを楽しんだり、車を改造して走り回ったり──それぞれのプレイスタイルに合わせて無限の時間を使うことができるのです。
しかし、この「自由」には危険も伴います。時間を無駄にしているような気がしても、ゲーム内での進行を楽しむあまり、現実世界の時間感覚を失ってしまうことがよくあります。友人や家族との関係、学校や仕事に行く必要性──これらのものが、ゲームの世界に没頭するあまり、後回しにされてしまうのです。まるで薬物のように、一度手を出したら辞め時が分からなくなる感覚が、プレイヤーを引き込んでいきます。
GTAオンライン:魔境
さらに深く踏み込んでいくと、『GTAオンライン』が待っています。これは、GTAVのオンラインモードであり、他のプレイヤーとリアルタイムでつながり、共にロスサントスの街を冒険したり、ミッションをこなしたり、レースをしたりすることができます。
しかし、このオンラインモードはまさに「魔境」です。運営側は次々と新しいアップデートを提供し続け、それに追いつくのが精一杯の状態になってしまうことも。新しいコンテンツや報酬、イベントに参加するためにログインし続けることになるわけです。これもまた中毒的な要素を持っており、プレイヤーはそのアップデートに翻弄され、無限に続く「次の報酬」を追い求めることになります。
ただ、このオンラインの魅力も無視できません。ミッションをクリアすることで得られる報酬や、フレンドと一緒に活動する楽しさは、他のオンラインゲームと同様に大きな魅力です。ロスサントスの世界が本当に存在するかのような感覚を味わえ、現実世界との境界が曖昧になる瞬間があります。それが「メタバース的な共同幻想」という表現につながるのでしょう。
結論
GTAVは、その魅力的な世界観と自由度の高さで、間違いなく一度はプレイする価値のあるゲームです。しかし、注意しなければならないのは、その中毒性の高さです。ゲームの世界に引き込まれ、気がつけば現実世界とのバランスを崩してしまう危険性があります。
GTAオンラインもその魅力を持ちつつ、運営側の終わりなきアップデートに翻弄される日々が続きますが、それを楽しんでしまうのもまた一つの魅力。まさに薬物のように、一度手を出したらなかなか抜け出せない、そんなゲームであることは間違いありません。