見てない人でも試合が分かる！どんなゲームかざっくり解説（PL第２節チェルシー対リヴァプール）

悔しい。本当に悔しい。
先日行われたプレミアリーグ第2節のリヴァプール戦。前半は両者共に拮抗した好ゲームとなった。しかし、前半終了間近。クリステンセンのDOGSO(決定的な得点機会の阻止を目的としたファール)によって後半は10人での戦いに。後半早々に2失点をし、そのまま試合終了。
今回は試合開始から終了までを時系列にし、疑問に思ったことや、ゲームプランなどを自分なりに書いていこうと思います。

スターティングメンバー　

　フォーバックは前節と変わらず。中盤は安定の3枚。前線は右からマウント、ハフェルツ、ヴェルナー。
　リヴァプールはセンターバックにファビーニョ。ベンチにはチアゴアルカンタラが入りました。これによってヴェルナーがマッチアップするのはファビーニョとなりました。

試合開始。ゲームプランと気になるマッチアップ。　

　中盤3枚をこのメンバーにしたことから推測できる通り、この日のチェルシーは後ろから繋ぐことを選択しました。1番の狙いはヴェルナーの裏。そして、ケパからのサイドバック、または前線３枚の胸に落とすようなフィード。これでリヴァプールのプレスを回避していました。また、中盤のジョルジーニョ、コヴァチッチらのサポートで低い位置でボールを失わずにボールを前線に運びました。

　ハフェルツはファンダイク寄りにポジションをとり、左サイドからの攻撃は基本ヴェルナーの１枚でした。（アロンソが上がるシーンもあったが回数は少ない）ヴェルナーはアーノルドの裏を取り、リーズユナイテッド戦も狙われた右センターバック（ファンダイクの逆側の選手）と１対１のシーンを何度も作りました。しかし、この日右センターバックに起用されたのはリヴァプール１の刈り取り屋ファビーニョ。ヴェルナーは１対１でほとんど負けました。前半でこの１対１が勝てなかったことがチェルシーにとって最も痛いことでした。そして前半最後。ジェームズの良いクロスからアロンソが合わせますがキーパーがキャッチ。そうです、両サイドバックがこの攻撃で相手コートの深くにいました。それを見逃さなかったリヴァプールのキャプテンヘンダーソン。さらにマネ。この２人の１プレーにチェルシーのゲームプランはすべて壊されました。リヴァプールさすがの切り替えの早さ。このプレーでクリステンセンは退場。チェルシーは後半を１０人で戦うことになります。

　チェルシーとしてはリヴァプールのプレスを回避し何度も前線までボールを運びましたが、得点の気配がしなかったのもまた事実。後半どう修正するか気になった所ですが、それどころでは無くなってしまいました。

後半キックオフ。変えないプラン、あの男がピッチに。

　後半からリヴァプールはバイエルンミュンヘンから獲得したチアゴアルカンタラを投入します。この時点で嫌な予感しかありませんでした。後半が始まってからは予想通りリヴァプールのペ－スでした。チアゴの所は常に浮いていてそこからボールを自由に動かされました。人数をかけられて失点。後半開始からチェルシーは前半同様にボールを繋ぎました。しかし、繋ごうとした結果ケパのミスから２失点目が決められます。
後半60分頃。４３２だったところをマウントを左、カンテを右にして４４１の形にしました。そして以前よりもシンプルに前線へボールを蹴りました。最初からそうしろと思いました。約１０分後ヴェルナーの抜けだしからPKを獲得。このPKをジョルジーニョがなんと失敗。ジョルジーニョ得意のジャンプからのPKは相手キーパーが我慢できずに飛んだ逆を蹴る蹴り方です。しかしアリソンは最後まで我慢し、ジョルジーニョのPKを止めてみせました。チェルシーに来てからジョルジーニョがPKを外したのは２回目。止めたのはアリソンとエデルソンでした。やはりブラジル人は駆け引きに強いのでしょうか。

　ここで気になる点がもう１つ。ジルーでは無くエイブラハムを投入した事です。チェルシーファンのほとんどはジルーの投入を期待したと思います。しかし、入ったのはエイブラハム。これはなぜか。確かにジルーのポストプレーはファンダイクにも負けず攻撃の起点を作れます。しかし、ジルーはポジションからほぼ動かないこと、ポストプレーはできてもスプリントが弱いことから、ジルーまででは無いが背負うことができ、良く顔を出し、スピードもあるエイブラハムを入れたと思います。実際に裏に抜けたシーンもあり、エイブラハムを入れたことは間違いでは無かったと思います。

　そんなこんなで試合終了。４４１に変えてからは無失点でPK１つ。１０人になってからでも勝機は無くは無かったと思います。

　それと問題視されているケパですが、この試合はケパでないとチェルシーのやりたいことができなかったと思います。前半を見ていてもやはり彼のフィードは正確で受け手はトラップミスも無い。チームはもっとケパのフィードを生かしても良いのではと思いました。

　今朝のカラバオカップではチアゴシウヴァ、チルウェルがデビュー。ハフェルツはハットトリックとこれからチームがどのように仕上がっていくか楽しみです。今週末の試合も楽しみましょう。