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【詩】路地

西日が
あの市場の彩りを
溶かしながら
喧騒と猥雑のボリュームを
次第にあげてゆく

日陰を探す蝿
ぶつ切りの肉をついばむ

夜の帳が微かに
耳元で囁き
今日の営みに筆を置かせる

ああ
それでも
それでも

生きている
動いている
うごめいている

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