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生薬百選24 桃仁(トウニン)

3月3日は「ひな祭り」ですね、私は男兄弟の中で育ったのでお雛様を飾った経験はありませんが、春の訪れを実感させてくれるイベントとして毎年楽しみにしています。 また、この日は「桃の節句」とも言われています。中国では桃は邪気を祓い不老長寿を授けてくれる仙木・仙果として親しまれており、薬としても古くから使われています。

モモの中の大きな種子の様なかたまり(核)の中にある白い部分(これが本当の種子)を「桃仁(トウニン)」と呼び、咳止めの他に産後のむくみや月経不順などの婦人病の治療に用います。この桃仁に含まれるアミグダリンという成分には、血液の粘度が高くなって流れが悪くなる症状「血滞」を治す作用が知られています。

また、桃の実(果肉)は、食物繊維やペクチンを豊富に含み整腸や便秘に効果があり、花(乾燥物)は「白桃花」と呼ばれ緩下剤として使われています。更に、葉には消炎や抗菌作用があるタンニンやフラボン類が多く含まれており、乾かした葉をお風呂に入れるとあせもや湿疹に効果があると言われています。まさに仙人の果実と言われる所以ですね。

あまり知られていませんが、長野県のモモ生産量は山梨県、福島県に次いで全国3位です。長野県は雨が少なく日照時間が長いので、糖度が高く美味しいモモが実ります。

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桃仁(トウニン)

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