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大好きなキングダムの映画を保留にしていた話 #休職中OL

※少し映画のネタバレがあります。

休職してから1か月が立ち、気づけば9月になりました。

少しずつ元気を取り戻しつつも、まだ気が乗らないことがあります。
好きな音楽を聴くことや映画を見る気にならなかったのもそのひとつ。

でも、昨夕に映画を見に行くことに決めた。
夫は公開最終日のスラムダンクへ、同じ時間にキングダムが上映していたので、わたしは夫と映画館に行き、それぞれ見たい映画を見ることにした。

ただ、上映の1時間前までチケットを取る気分になれなかった。
うまく言葉にできないけど、「休職中なのに映画なんて・・・」「あの閉塞空間に2時間以上いれるだろうか」という罪悪感や不安に苛まれていた。

ただ、夫に半ば強制的に連れていかれなんとかチケットを取ることができた。

わたしはキングダムを最新刊まですべて集めて読んでいる。
今回はなんと紫夏の物語が描かれるというわけで、
公開してからすぐ見たいと思っていた。
なんせ、生まれてくる子供には「紫夏」と名付けたいと思っているくらいだ(夫には猛反対されている)。
紫夏は趙に囚われていた王の嬴政を、闇商人として秦まで帰す役割を担った、果敢で人情味あふれた人物だ。

でも、公開した当初は、体調が絶不調となっており、映画どころではなかった。

そしてつい昨日まで、映画を見る気分になれなかった。

でも半ば強制的に映画館に連れていかれ見た結果、

すっごくよかった。

紫夏の物語のところで、声が出てしまうくらい号泣した。

秦の王になる嬴政を紫夏が励まし、月を一緒に見上げるシーンで一度泣く。
紫夏が矢を打たれながらも嬴政を守り抜くシーンで二度泣く。

特にこの掛け合いが胸にぐっときた。

嬴政 :「俺は秦へは帰らぬ、痛みがないんだ、痛みだけじゃない、味も、匂いも、暑さも、寒さも。俺はもう何も感じない、何も。壊れてるんだよ。そんな奴が王になどなれるわけがない。」

紫夏 : 「なれますよ、わたしがならせてみせます。痛みが無いのならわたしが代わりに感じてあげます。味も匂いも全部。
でも、大丈夫。あなたはちゃんと感じていますよ。あの晩一緒に月の輝きに感動したじゃありませんか。」


漫画読み直したいなって思うくらいの感動だった。

わたしが、この映画を保留にしていた理由はたぶんこの作品を大切に見たかったからだ。
ちゃんと感動できて、ちゃんと集中できる状態で見たかった。

ただ、体調が悪い時にみたからこそ、
将来のことで頭が騒がしくすべて辞めたいと思っている日々だからこそ、
共感できる部分があった。

行けてよかった。

むしろ映画や音楽って体調が悪いからこそ、
楽しむもんだよねって。

帰りの電車で急に気分が悪くなり、
夫に半ばかついで帰られたのはまた置いておいて。

保留にしていた映画を見れてよかった。

少しだけ仕事のことも、今後のことも、忘れられた時間だった。

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