お金配りおじさんは直接経済を回さない
商売を介さずにお金を無償で譲渡する行為は経済を回していると言えるのか? と疑問に思っています。
(お金配りおじさんって誰? という部分の説明は省きます)
そもそも経済とは、回ることで社会が豊かになっていく性質のものです。
こんな説明をしましょう。
世界に2人の人間だけがいて、片方のAさんだけが1万円持っているとしましょう。
Bさんは1万円が欲しければ、Aさんに1万円の価値がある物を提供することになります。
Aさんは裸足だったので、Bさんは1万円の靴を作ってAさんに売りました。
すると世界には、Bさんに渡った1万円と、Aさんの持っている1万円の価値がある靴との、合わせて2万円分の資産があることになります。
世界の総資産は1万円から2万円に増え、それだけ豊かになったと言えるでしょう。
そして今度はAさんが、Bさんのために1万円の帽子を作ってお金を受け取り、またBさんが……と繰り返せば繰り返すだけ、世界は豊かになります。
これが、"経済を回す"ということです。
ではお金配りおじさんはどうかというと、世界の総資産を増やさずに、お金の所在を移動させてるだけなんですよね。
むしろ、贈与税かかる(?)分、系外にお金が流出して目減りしてしまうのです。
もちろんメリットとして、消費税かかんないとか(贈与税と比べてどっちが大きいか知らんが)、フォロワー増えて広告費が浮くとか株価が上がるとか、色々あるのかもしれないけど。
世界の総資産を増やすという観点で言えば、せめて『同じ額の自社製品を無償で提供』にして欲しいところですが、
「そうなると現金ほど応募する人集まらねぇから配ってんだよ」ってことかもしれませんね。
だとしても、それならそれで自社製品の魅力を上げるなりアピールの仕方を変えるなりの努力をする・させるのが社長の仕事じゃないかなぁとか思ってます。
「こんな額のお金はもう自分のお金じゃないな」という発言がありましたが、
「こんだけ貰うほど仕事してる自信ないからやってる」のだとしたら、役員報酬返納が一番素直というか自然じゃないかと思います。
議員報酬一部返納してた菅元総理らと同じ理屈ですね。
僕個人としては、貰っていいからそんだけ貰うに胸張れる活躍をしてくれと思いますが。
色々書きましたが、ま、多様性の中でそういうのがあっても別にいいとは思いますけどね。
今日はこれまで。