お腹が空く落語ランキング
落語好きな限界太郎。
以前、お気に入りの人情噺を皆様に押し付けた。
なので今回は滑稽噺を押し付けようと思う。
だが、滑稽噺は無数にあるし、噺家によって筋書きが変わっていたり、面白さに差がある。
そこで、「食べ物が美味しそうな滑稽噺」に的を絞って、皆様に押し付けよう
3.時そば/時うどん
日本で最も有名な噺だと言っても過言では無いと思う。
「大将、今何時だい?」という台詞が出る話だと言えば、「あ〜、あれね」となると思う。
途中で時間を聞いて勘定をちょろまかす話だが、落語家の腕が分かる話でもあると思う。
存在しないはずの蕎麦をお客さんの目に映るように演じなければならない。
それは容易なことではないが、それが落語家としての一歩目なのだろう。
目の前に本当に蕎麦があるかのように見せる名人の時そばを見れば、お腹が空くこと間違いなしだ。
上方では時うどんという演目があり、若干筋書きが異なるが、時間で騙してちょろまかすという流れは同じだ。
もし両者を観る機会があれば、ぜひ「蕎麦」と「うどん」の違いに注目してみてほしい。
2.上燗屋
主に上方落語の演目である上燗屋。その後「首提灯」という演目に繋がっていくのだが、そちらはちょっとグロいので、上燗屋をおすすめする。
酔っ払って店に入った男が、ひたすら上手いこと論理を捏ねて安く酒を呑むという話だ。もちろん酒のあてを食べる場面があり、そこの表現がなんともたまらなくお腹が空く。
ぜひお酒を呑みながら観たい噺だ。
1.二番煎じ
これを書くために書いた文章だと言っても過言では無い。
夜、火の用心で歩いている男たちが火の番小屋で隠れて酒を呑み、鍋を食べるという話だ。
寒い寒い外回りを終え、暖かい室内で呑む酒、食べる鍋。
ぜひやってみたいものだ。
ここで一番押さえておきたいのは、猪鍋という点だ。
寄せ鍋でも海鮮鍋でもない、猪鍋なのだ。
それも具材は猪肉とネギだけ。
とてもシンプルなのだが、猪肉であるが故に味が想像できない。
もし猪鍋を食べる機会があれば、ぜひ事前に観てみてほしい。
猪鍋への思い入れが更に増すこと間違いなしだ。
以上、お腹が空く噺ランキングでした。
ぜひ、それぞれ晩御飯を食べながら観てみてほしい。
「私は落語を嗜む人間なんだ」と自尊心が満たされるだろう。