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故意に「不便」を取り込んで、本当に必要なものを炙り出す

生活や仕事に「不便」を取り込むと、本当に必要なものが炙り出される。

不便さがあるということは、「普段はスムーズにことが運ぶのに、スムーズではなくなる」ということだ。スムーズにことが運ぶ場合には1時間に10のアウトプットが出るとする。「不便」を取り込むと、そのアウトプットが5くらいになったり、場合によっては1や2になってしまう。

そうすると、10のアウトプットの中から捨てるものを選ぶ必要が出てくる。1時間の中で2のアウトプットしか出ないのであれば、8は捨てる。残った2のアウトプットは、極限まで絞り切って本当に必要なものだけが残る。つまり、本当に必要なものが炙り出される。

旅行はわかりやすい例の1つだ。旅行に行く際には、普段の生活で使っている道具や環境をそっくりそのまま持っていくわけにはいかない。旅先のホテル等に生活するための道具はある程度用意されているが、それでも自宅のように充実していることは少ないし、自分好みのものが取り揃えられているわけではない。妥協に妥協を重ね、必要最低限のものだけに絞って荷物を準備し、旅に出る。その時に持っているものが、自分にとって本当に必要なものである。

仕事において、「コンフォートゾーンを出るべき」という話はよく聞くが、この行為もある側面では「不便」を取り込むことで本当に必要なものを炙り出すことだと言える。職を変えたりして、自分にとって最適化された環境から外に出る。そうすることで、今までできていたことがスムーズにできなくなる。その時に「これだけは絶対にやろう」というごく限られたものを見つけ、他のことは捨てる。そうすることで自分の仕事やキャリアにおいて、本当に必要なものが残るのである。

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