ブックリスト:東大教師が新入生にすすめる本(2024年版)
東京大学出版会が、2024年版のブックリスト「東大教師が新入生にすすめる本」を公開している。読んでみたい本を探しやすいように、推薦者と本を一覧化した。気になる項目があれば、元のPDF版を読んでみてほしい。紹介文を読むと本を手に取ってみたくなる。
浅野倫子准教授(人文社会系研究科/認知心理学)
『家守綺譚』梨木香歩(新潮社、2004)
『サブリミナル・インパクト ─ 感情と潜在認知の現代』下條信輔(ちくま新書、2008)
『認知科学講座 4 心を捉えるフレームワークの展開』横澤一彦編(2022)
『シリーズ統合的認知 6 共感覚 ─ 統合の多様性』浅野倫子・横澤一彦(勁草書房、2020)
板橋拓己教授(法学政治学研究科/国際政治史)
『フランス革命 ─ 歴史における劇薬』遅塚忠躬(岩波ジュニア新書、1997)
『はじめての西洋ジェンダー史 ─ 家族史からグローバル・ヒストリーまで』弓削尚子(山川出版社、2021)
『第一次世界大戦の起源』ジェームズ・ジョル/池田清訳(みすず書房、改訂新版1997)
『二十世紀の戦争と平和【増補版】』入江昭(UP選書、2000)
『分断の克服1989 ─1990 ─ 統一をめぐる西ドイツ外交の挑戦』(中公選書、2022)
植田健一教授(経済学研究科・公共政策大学院/金融論、マクロ経済学)
Representation of the Intellectual, Edward W. Said, Vintage Books, 1994. (『知識人とは何か』エドワード・W・サイード/大橋洋一訳、平凡社ライブラリー、1998)
The Road to Serfdom, Friedrich A. Hayek, The University of Chicago Press, 1944. (『隷従への道』フリードリヒ・ハイエク/村井章子訳、日経BPクラシックス、2016)
『日本の金融システム ─ ポスト世界金融危機の新しい挑戦とリスク』祝迫得夫編(2023)
『金融システムの経済学』(日本評論社、2022)
小木曽啓示教授(数理科学研究科/代数幾何学)
『ノルウェイの森 上・下』村上春樹(講談社文庫、2004)
『怠け数学者の記』小平邦彦(岩波現代文庫、2000)
『美しい数学入門』伊藤由佳理(岩波新書、2020)
『数学原論』斎藤毅(2020)
『代数曲線論』(朝倉書店、2002)
加治屋健司教授(総合文化研究科/現代美術史
『イエスという男』田川建三(作品社、2004)
『美術の物語』エルンスト・H・ゴンブリッチ/天野衛ほか訳(河出書房新社、2019)
『まなざしのレッスン』(一 西洋伝統絵画・二 西洋近現代絵画)三浦篤(東京大学出版会、2001・2015)
『イメージの記憶 ─ 危機のしるし』田中純(2022)
『絵画の解放 ─ カラーフィールド絵画と20世紀アメリカ文化』(東京大学出版会、2023)
菊地重仁准教授(人文社会系研究科/ヨーロッパ中世史)
『王権』A・M・ホカート/橋本和也訳(人文書館、1986/岩波書店、2012)
『中世史とは何か』ジョン・H・アーノルド/図師宣忠・赤江雄一訳(岩波書店、2022)
『中世ヨーロッパの政治的結合体 ─ 統治の諸相と比較』高山博・亀長洋子編(2022)
Herrschaft, Delegation und Kommunikation in der Karolingerzeit. Untersuchungen zu den Missi dominici (751─888) (Monumenta Germaniae Historica Hilfsmittel 31) (Harrassowitz社、2021)
斎藤哲志教授(法学政治学研究科/フランス法)
『現代哲学』門脇俊介(産業図書、1996)
『挟み撃ち』後藤明生(講談社文芸文庫、1998〔河出書房新社、1973〕)
『フランス行政訴訟の研究 ─ 取消判決の対世効』伊藤洋一(東京大学出版会、1993)
『契約責任の帰責構造』森田宏樹(有斐閣、2002)
『排除と抵抗の郊外 ─ フランス〈移民〉集住地域の形 成と変容』森千香子(2016)
『現代フランス法の論点』岩村正彦・大村敦志・齋藤哲志編(東京大学出版会、2021)
佐藤至子教授(人文社会系研究科/日本近世文学)
『名画を見る眼』高階秀爾(岩波新書、1969)
『増補版 江戸の悪霊祓い師』高田衛(角川ソフィア文庫、2016)
『秋成研究』長島弘明(2000)
『江戸の出版統制 ─ 弾圧に翻弄された戯作者たち』(吉川弘文館、2017)
篠原雅尚教授(地震研究所/海底地震・地殻変動観測学)
『日本沈没』(上・下)小松左京(小学館文庫、2006)
『「タ」は夜明けの空を飛んだ』岩井三四二(集英社文庫、2022)
『首都直下地震』平田直(岩波新書、2016)
『地震学をつくった男・大森房吉 ─ 幻の地震予知と関東大震災の真実』上山明博(青土社、2018)
『海洋地震学』末広潔(2017)
『海の王国ニッポン』東京大学海洋アライアンス編(小学館、2011)
『地震に克つニッポン』東京大学海洋アライアンス編(小学館、2012)
瀧川裕貴准教授(人文社会系研究科/社会学)
『道徳の系譜』F・ニーチェ/木場深定訳(岩波文庫、1964)
『解析教程』(上・下)E・ハイラー、G・ワナー/蟹江幸博訳(丸善出版、1997)
『支配について』(全2巻)M・ウェーバー/野口雅弘訳(岩波文庫、2023─2024)
『権力(社会科学の理論とモデル 3)』盛山和夫(2000)
『ビット・バイ・ビット』M・J・サルガニック/瀧川裕貴ほか訳(有斐閣、2019)
野口篤史准教授(総合文化研究科・教養学部/ハイブリッド量子技術)
『三体』劉慈欣/大森望、光吉さくら、ワン・チャイ訳(早川書房、2019─2021)
『職業としての学問』マックス・ウェーバー/尾高邦雄訳(岩波書店、1982)
『目からウロコの物理学 1』牧島一夫(2022)
『量子技術入門』長田有登・やまざきれきしゅう・野口篤史(東京大学出版会、2023)
林憲吾准教授(生産技術研究所/建築・都市史)
『定本 想像の共同体 ─ ナショナリズムの起源と流行』ベネディクト・アンダーソン/白石隆・白石さや訳(書籍工房早山、2007)
『日本の近代建築』上・下、藤森照信(岩波新書、1993)
『メガシティ』全六巻、村松伸編(2016─17)
mASEAN a Project 2015 ─2020 (Docomomo Japan、近刊予定)
村上祐介教授(教育学研究科/教育行政学)
牧原出『田中耕太郎 ─ 闘う司法の確立者、世界法の探究者』(中央公論新社、2022)
勝野正章・庄井良信『問いからはじめる教育学(改訂版)』(有斐閣、2022)
木村元・小玉重夫・船橋一男『教育学をつかむ(改訂版)』(有斐閣、2019)
伊藤修一郎『政策リサーチ入門 増補版 ─ 仮説検証による問題解決の技法』(2022)
村上祐介・橋野晶寛『教育政策・行政の考え方』(有斐閣、2020)
村上祐介・勝野正章編著『教育行政と学校経営(改訂新版)』(放送大学教育振興会、2024年)
青木栄一・川上泰彦編著『改訂版 教育の行政・政治・経営』(放送大学教育振興会、2023年)
柳幹康准教授(東洋文化研究所/国際学術交流室)
『民俗学入門』菊地暁(岩波書店、2022)
『江戸の読書会 ─ 会読の思想史』前田勉(平凡社、2018)
『仏教の正統と異端 ─ パーリ・コスモポリスの成立』馬場紀寿(2022)
『永明延寿と『宗鏡録』の研究 ─ 一心による中国仏教の再編』柳幹康(法藏館、2015)
山﨑彩准教授(総合文化研究科・教養学部/イタリア語イタリア文学)
『インド夜想曲』アントニオ・タブッキ/須賀敦子訳(白水社、1991)
『短篇で読むシチリア』武谷なおみ編訳(みすず書房、2011)
『婚約者』アレッサンドロ・マンゾーニ/フェデリコ・バルバロ、尾方寿恵訳(岩波文庫、1973)
『Piazza ─ 東京大学イタリア語教材』東京大学イタリア語教材編集委員会(2004)
『イタリアの文化と日本 日本におけるイタリア学の歴史』ジョヴァンニ・デサンティス、土肥秀行編(松籟社、2023)