モノの価値は「状況」によって変化する
本日、友人に「一発ギャグしてください」と、
飲み会の場でしか言われないようなことをLINEで言われ「新鮮やな」と思い1時間かけて作った作品が、携帯の不備によって全部消されてしまったマツです。
そういう時は「ああ、神様が今じゃないって言っているんだ」と悟るようにしてます。
さて、最近あった嬉しいこと。
僕の実家は飲食店を営んでいる。コロナにより絶賛ピンチ状態が続いているが、なんとか粘っている。
僕も一従業員としてお店を手伝っているが、ヒマな時はとことんヒマだ。
ウチの飲食店は接待で来るお客さまが多く、今のこの状況では会社が「接待NG」にしているトコロが多い。
そんなワケで、お客さまが来て3.4組なのだが、この前若い女性2人組が来てくれた。
この女性2人組は、1.2ヶ月ほど前に初めて来て頂き、その時にいつも夏に配っている「お中元ビール券」をお渡ししてから、来ていただけるようになった。
「お中元ビール券」はビールが2杯飲める券で、このビール券があるから来ていただいているのかもしれないが、お店側としてはとても嬉しい。
なんせ「接待」がメインなので、客層も高く、提供する料理の値段も別段安くない。
なので、若いお客さまが来ていただけることは少ないので、例え「ビール券」のためであろうが、嬉しいものなのだ。
今は「お中元ビール券」は配っていないが、女性2人組は来てくださる。
その女性2人組は、いつもキラキラしている。容姿が派手とかそういうことでは無くて、純粋に輝いている。新品のオモチャを見て目を光らせている子供のような、純粋さがとても新鮮で僕は好きだ。
料理が完成しテーブルにお出しする。その時に1人の女性がこう言った。
「これが食べたくて昨日からずっとウズウズしていたんですよ」
なんかもう、めっちゃ嬉しかった。自分たちのお店の料理が、心の奥底まで届いている気がして、何故だか一安心した。
正直、ここまで嬉しいと思ったことは、今まで働いていて無かった。もちろん一定の嬉しさはあるが、どこかその嬉しさに慣れてしまっている自分がいた。
コロナ以前は、何十、何百人とお客さまの対応を行う。
なので、ひとつひとつの所作が作業的になってしまう部分もあった。意識はしているが、これは僕の甘さだろう。
ただ、コロナが流行してからは、お店に来てくださるお客さまは減り、接客を行う数も少なくなった。
モノの価値は「状況」で変化する。お金も食べ物も。
お腹がいっぱいの時より、お腹がすいている時のご飯の方が圧倒的に美味しいし、
100万持っている時に貰う1万円より、1万しか持ってない時に貰う1万円の方が嬉しいに決まってる。
だからこそ、今は圧倒的にお客さまの大切さが身に染みている。
コロナのせいでお客さまは減ったが、「お客さまの大切さ」に気づいたのは、コロナのおかげだろう。
女性2人組はお料理を食べ、お酒を飲んで帰っていった。正直なところ、満足だったのかは分からない。もう来ないかもしれないし、また来るかもしれない。
ただ、今日の食べている時の表情や、「楽しみにしていた」という言葉に嘘はないだろう。
僕たち飲食店は、お客さまに満足して帰っていただけることが最大の喜びであり、そのために料理やサービスを向上させる。
女性2人組の輝かしい目とあの言葉が、今も脳裏に焼き付いている。多分これからもずっと。
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