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“中年の危機”から導かれた「私の生きる目的」(3)

そうした気づきを得た中で、2人目の恩師として、「言葉」と潜在意識の関係を研究されている梯谷幸司先生との出会いが訪れます。梯谷先生から、言葉だけで病気をやめさせるメソッドを学び、更に私自身の「生きる目的」が深まっていきました。

特に、

『未完了の感情』は消化するまで、一生消えない

ということで、梯谷先生から「ネガティブな感情を味わう体験は、何のためのトレーニングなのか?」という問いがなされました。

そこで、私は

「何のため、私は喘息で苦しんできたのか?」
「何のため、私は離婚する両親の元、生まれてきたのか?」

というように、自ら敢えて選択したこととする、「自分原因型」の言語設定に切り替えました。

それにより、「自分の居場所も生きる価値も、人から与えられるものではなく、自ら創り出していくもの」と、新たなセルフイメージに設定しました。

こうして、2人の恩師からのご指導の甲斐もあって、改めて、「何のために鍼灸師になったのか?」その意味を問い直したところ、28歳、鍼灸の師匠・藤本蓮風先生の書籍『弁釈鍼道秘訣集』中の文言とつながっていたことが思い出されました。


それは、「心持の大事」という、鍼医者としてのあり方です。著書の中で、鍼の技術以前の大前提として、誰にも生まれつき備わっている「本来的自我=自性」を輝かせることが大切で、その為に、理屈を超えて、なんとか治ってほしいという一念になるとき、直観が働くといったことが書かれていました。

また、同書に、

▶世の為・人の為の前に、ただ自らが活々はつらつと生きることが生きる目的であり真に生きている状態である

▶本来的自我に従うことは、自分と一切万物を生かす道である


といったことが記されています。

今、思うと、こうした記述が、20代の私の心に響き、後の潜在意識の探求への方向性を導いてくれたのだと実感しています。

もし、今、あなたが、かつての私と同じように、窮地に追い込まれた状態だったとしても、自ら活々できる「何か」を見つけることで、自分で自分の命を輝かせられると信じています。

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