徳勝龍のインタビューを見て。
相撲というものから興味を失ってどのくらいになるでしょうか?
世紀のヒールとして君臨していた朝青龍がアレコレのグダグダを起こして引退したあたりからでしょうかねえ。
とにかく、相撲協会は、日本中のあらゆる「協会」というものの中で、最もバカタレ感がMAXな協会であり、日本人横綱がいなくなったこともあって、全く興味を失っていました。
ただ、今回、優勝するはずもないような番付の力士が優勝したということと、インタビューが面白かったということで、ちょっと見てみたんですね。
まず、アナウンサーから「おめでとうございます!」って振られてお礼を言ったあとに、会場の四方に向かって頭を下げる礼儀正しさ。
感想を聞かれ、「自分なんかが優勝していいんでしょうか?」って返すユーモア。
「途中から優勝は意識していた?」と聞かれ、「意識することなく・・・、嘘です、めっちゃ意識してました。バリバリ、インタビューの練習してましたw」というユーモア重ね。
亡くなった大学時代の監督のことを思い出して涙を流し、最後には親に「産んで育ててくれてありがとうございます!」
っていうところまで、10分に見たないインタビューで、これだけ人間味を出せる人もそうはいません。
この人がこれから勝ち星を重ねられるかどうかはわかりませんが、これだけサクサクと質問に答え、ユーモアを交えて思いを言語化出来る人はそうはいないので、引退してもテレビからは引っ張られるでしょうね。
頭の回転が良いのはもちろん、「めっちゃ意識していた」とか「バリバリ練習してた」とか、昔の人だったら眉をひそめるようなモノの言い方ですが、今はね、こういう親しみやすくわかりやすい距離を感じさせない喋り方をするのは大事ですね。
固く真面目で礼儀正しい挨拶を聞かされても、親しみを感じることはありません。
こういう日常を感じさせる話し方をした方が、人柄は秒で伝わりやすい。
で、この関取だけでなく、このNHKのアナウンサーも、相当にインタビューは上手いですね。
全く淀みなく、余計な間もなく、その場の状況と雰囲気をつかんだ上でアドリブまで聞かせて話を聞けるというのは、相当に高いスキルを持っていないと出来ません。
「良い会話・良い対話」というのは、こういう互いの心構えというか、喋る姿勢というか、ある程度のスキルがあってこそ生まれるものだよね!ってことを改めて見せてくれたような気がします。
ゴルフの渋野ちゃんもそうだけれど、ラッキーで大きな勝利をゲットした人柄と笑顔が素敵なアスリートには、出来るだけ頑張ってもらってファンを喜ばせて欲しいですよね。
やっぱさ、スポーツ選手は、スポーツで美しい結果を出してくれることと、元気と勇気と明るさをくれることを、庶民は求めているものですから。
頑張れ!