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調べてもわからないなら聞いてみる 裏面表示の話

時系列バラバラ、低糖専門キッチン源喜の裏口話です。

今日は「調べてもわからないなら聞けばいい」話。

飲食で開業して11年、現在はレストランを閉め、商品の販売だけで営業しています。

創業から3年ほど経過していた頃だと思います。販売に注力し始めた頃、県や商工会や銀行が主催する合同商談会にほとんど毎回エントリーして出かけていました。

とあるバイヤー様との商談で契約をいただきました。
本社は東京で、東京都内での販売が可能なように整えろとの指示でした。
まだ食品表示法に完璧に対応できているかと言われれば、わからないことも多いのですが、当時ほぼ素人ですから、一通り調べるも、正解がわかりません。

私の会社所在地岐阜県では消費者庁のルールの沿って裏面表示を作ります。
東京では独自?のルールがあるらしく、その契約時に消費者庁と東京都に代わりばんこに電話するという事態になりました。

今ではもう何が東京都特例で何が消費者庁かも記憶にありませんが、
消費者庁に電話をすれば
「こちらは消費者庁ですから都のルールまではお答えできかねます」
と言われ、
東京都に電話をすれば「都ではこの記載が必要です」と言われ、
とりあえず、両者のご指摘とアドバイスのもと、裏面表示を仕上げ、契約していただいた会社様の品質管理部に最終確認をしていただくという流れで、やっと商品登録を完了できました。

初めからその会社の担当部署にお世話になれば早かったのかもしれません笑

でも、自社内であちこち調べ電話をし、ある程度まで仕上げられた経験は、ちょっとはスキルになっているとも思います。

製菓商品の裏面表示

  • 原材料は使用量が多い順から(これは誰でもご存知)

  • 最大使用量の原材料は産地を記載(これは誰でもご存知)

  • 名称と品名は違う

  • 記載の順番がある

  • 製造場所が自店以外ならそれも記載

  • 消費期限と賞味期限の違い(これも一般的)

  • 添加物はスラッシュの後、省略OKと省略NGな添加物がある(目的による)

  • ★原材料由来のアレルゲンの記載漏れに注意(チーズに含まれる卵白リゾチウムなど)

  • アレルゲンは8品目は必須記載

  • ★28品目中のいずれか1つだけの記載できない、記載するなら28品目中の全て記載

  • ★冠商品名の原材料は産地を記載(「えびピザ」なら海老の産地)

  • ★冠商品名の原材料は配合割合を記載(「大豆粉のピザ」なら大豆粉の割合)

  • 栄養成分表示の根拠も記載(推定・実測・計算)

  • 表の中には余計な記載は出来ない

  • 糖質量を書きたいなら食物繊維も記載

  • ★砂糖不使用と書きたいなら糖類量も記載

  • 原材料は一般名称でも良いがアレルゲン記載漏れには注意(マヨネーズは卵、醤油は小麦★ など)

思いつくだけで結構な行数になりましたけど、食品というものは人の体に入るものですから、注意しすぎてもいいくらいなルールなんだなとも思います。
★印は特にうっかりしそうな内容です。

消費者庁も東京都も保健所も、意地悪しているわけではないので、調べてもわからなければ教えてくれますし、商品を扱う販売会社もいい加減なものを売るわけにはいかないから、きちんと答えてくれます。

まずは調べることが大切だけど、それでも不安な時やわからない時はホームページに電話番号なり何かしらの問い合わせ先が載ってますから、聞いてみてください。
弊社にお電話いただいてもお答えできません。お悩み相談なら受け付けてます。

消費・賞味期限の決め方も

弊社のような小規模事業者では、細菌検査を社内で賄うことは出来ないと思います。
私のところでは新商品を出すたびに外部の検査期間に菌検査をお願いしています。

賞味期限(6日以内)を決めたい時は
商品の製造日に、製造日を記載して宅急便で検査期間へ配送
1日ずつ菌検査を依頼します。(6日検査したいなら送る商品は6セット)

消費期限を決めたい時は
まずはある程度見込んだ期間社内で保管し、見た目や劣化具合を見ながらおよその期間を検討したあと、
その検討結果期間社内の設備で保管をしたものを送るか、
製造直後に「何日間どんな環境で保管してから検査してください」という依頼をします。
これも聞けば教えてくれます。

菌検査で、いつも電話して質問していること


ヨーグルトやチーズなどが使われている商品では、乳酸菌がいますから、基本検査では乳酸菌の菌数が細菌数として検出されてしまいます。
乳酸菌の菌数を、細菌数からマイナスしてもらわねばなりませんから、検査項目が増えます。
これも自分だけで項目を判断せず、検査期間に原材料を添えて問い合わせれば、親切に教えてくれます。
これは聞かないと2倍(2回)支払うことになります。

私の会社の商品はグルテンフリーを謳っていますので、グルテンが含まれていない検査もしています。
これも、グルテンフリーと小麦アレルギーなしでは検査基準が異なると、検査機関の方に教えていただいたので、厳しいほうの基準で検査をお願いしました。

何事もわからないことは聞いてみる。
大切です。

ほんとに稀だとは思いますが、地元の保健所でOKだったものが
は?違っとったん?
印刷したパッケージ全部廃棄なんですけど!!!
っていう事態が一度ありましたので、念には念を、一番トップの消費者庁にちゃんと聞きましょう。

ちなみに、原材料の栄養成分や産地は、メーカーさんに電話すれば入手できますよ。

誰にでも初めてがある!
続きはまた

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