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♯22 日常で世界を変える(藤枝編)10月2日

 今回は、きっちりと13時から始まった。河野は、5分前にきており、とてもオーラがあった。短髪でスーツを着ている。スーツは溢れんばかりの筋肉でパツパツになっていた。河野は、荷物を何ももらっておらず、スマホだけのようだった。俺も5分前に来ていたから、古谷たちに助けてもらうことはできなかった。古谷たちは、ちょうど13時に来たのだ。

 河野「実家は?」
 俺 「群馬です」

 いつも東京にいるこの人たちにとっては、地元トークはできなかった。

 河野「群馬かぁ。いいところがたくさんありそうだな」
 俺 「行かれたことはありますか?」
 河野「まだ、ないんだよな」

 だよな。この河野からは、ずっとイケてきたんだろうなと思ってきた。

 俺 「来たら連絡ください」
 河野「ハハハハ。面白い奴だな」

 よくわからないけど、とても面白がっていた。

 古谷「でしょ?」

 横から、古谷が参戦してきた。このタイミングで話に入ってきたんだ。俺は、驚いてしまった。

 河野「だからって、いきなり会社創るのは違うけど」
 古谷「そうですか?」

 古谷の起業には反対のようだった。

 河野「会社創らなくてもできるだろ」
 古谷「なんか、藤枝さんとは会社でつながりたいんですよね」

 よくわからない古谷のこだわりは、消えてなかった。

 河野「お前の勝手をおしつけるなっていつも言っているだろ?」
 古谷「まぁ、そうなんですけど。若いうちがチャンスじゃないですかぁ」

 古谷は、先輩の河野の話は全く耳に傾けていないようだった。けど、これが古谷の良さなんだろうなとこの時理解した。もしここで、古谷が河野の話に耳を傾けていると、今の古谷違うんじゃないだろうかと勝手に思ってしまった。

 河野「藤枝さんは、何歳?」

 河野は、何か考えている様だった。

 俺 「27です」
 河野「そんなにわかくないだろ」

 古谷に向かって言い放った。

 古谷「いやいや、若いですって」
 河野「みんなお前に比べたら若くねぇよ」
 古谷「そんなことないですよ」

 河野の言う通りだ。高校生で起業してるなんてどこにもいないんじゃないかと思ってしまう。

 河野「藤枝さんは、何がしたいんだ?」
 俺 「何がしたいとかはないですよ。刺激のある毎日を過ごしたいだけです」

 これが素直な俺の気持ちだった。

 河野「んー。なるほどな」
 古谷「刺激がたくさんあったら、おもしろくなるよ」

 お金を稼ぎたいみたいな考えは、古谷の頭の中にはないんだろうと思った。

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