日常で世界を変える(藤枝編)

「日常で世界を変える」シリーズ 小説家になろう、noteで執筆中 https://ncode.syosetu.com/n0602ho/

日常で世界を変える(藤枝編)

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最近の記事

♯36 日常で世界を変える(藤枝編)10月16日

 昨日は散々だった。居酒屋で仲良くなった中川が途中で寝たこともあり、中川をおぶりながら、自宅まで連れて帰った。そこから、居酒屋に自転車を取りに帰りその近くでテントをはり寝たのだった。最悪の寝起きだったが、世の中にはいろんな人がいるんだと改めて思うきっかけにもなった。この前あった社長からもまだ若いんだからいろんな経験をしてほしいと言われていた。気持ちは理解できるが、やっぱり楽しいことがしたい。そう思ってしまうのはよくないのか?  今日は、自転車から少し離れて歩いてここら辺を詮索

    • ♯35 日常で世界を変える(藤枝編)10月15日

       自転車の旅は今日で3日目。1日目は、自転車で進むことが多く、2日目は店員と3時間ぐらい話をしていたなどとても濃い2日間を過ごしていた。今日もテントで寝るとなると思っていたよりしんどくなる。そろそろ、ベットで寝たいな。テントで寝て初めてベッドの良さに気づいた。夜空の星を見ながら寝るのは昔からずっと夢だった。けど、そんなものはただの理想論だった。いつものように当たり前にベッドで寝ることがいかに気持ちいか理解できる。ベットに触れた瞬間、柔らかなシーツが肌を包み込むことが彩音に抱か

      • ♯34 日常で世界を変える(藤枝編)10月14日

         暖簾をくぐると、50代くらいの女性が俺の方を見つめた。    店員「いらっしゃい」  俺 「一人で」     俺は一人であることを告げた。  店員「そこのカウンターどうぞ」  俺 「ありがとうございます」  もう店内の客はほとんどいなかった。もう時刻は14時を過ぎていることも影響していた。  店員「これメニューになります」  俺 「はい」  受け取ったメニュー表には、3つしか記載されていた。俺は、すぐさま①の唐揚げ定食に決めた。店員はすぐさま俺が決めたことを理解した

        • ♯33 日常で世界を変える(藤枝編)10月13日

           今日家を出たのは午後2時。昨日準備したリュックを持って新しい自転車。もう秋ということもあり、以前と比べると少しずつ寒くなってきていた。昨日、準備していたパーカーを着て、俺は自転車にまたがっていた。自転車を漕ぎつづけて約1時間が経過した。周囲の風景が徐々に変わっていく。俺は、いつしか田舎の小さな村にきていた。ペダルを踏むたびに、これからどうなるんだろうという好奇心が胸の中でいっぱいだった。道端には色とりどりの花が咲いていたが、もうすぐ冬だから枯れてしまうのかと思っていた。風と

          ♯32 日常で世界を変える(藤枝編)10月12日

           明日から、いよいよ俺の旅が始まる。勝手に第二章と位置付けていいと思う。その第二章の準備をしていた。何を持っていけばいいのか迷っていた。そもそも自転車で持っていけるものなんて限られている。何を入れて、何を捨てるか。俺の心の中は、わくわくとした期待をどうなるかわからない不安の方が大きかった。まぁ、そこで死ぬならそれも人生かな。俺は、そんなことすら思っていた。明日から始まる冒険で、俺のこれからの人生が決まる。そう思えば、ヒリヒリできる自分がいた。  俺は、いつもは使わない大きめの

          ♯32 日常で世界を変える(藤枝編)10月12日

          ♯31 日常で世界を変える(藤枝編)10月11日

           チャリでいくか。それが俺の決意だった。そんなことしなくてもいいのに。いろんなことが脳裏によぎった。自分とは何なのだろうか?そんなことすらわからない。そんな俺が歩み出していた。午後3時。店内は所狭しと自転車が並んでいた。今まで見てきたことのない色や様々なデザインで俺を魅了させられた。その中でも、鮮やかな青色のなシンプルなデザインに目を取られた。その自転車に近づき、試しにまたがった。自分が想像していた以上にしっくりときた。  これが本物の自転車か。値段を見ると約15万。とてもじ

          ♯31 日常で世界を変える(藤枝編)10月11日

          ♯30 日常で世界を変える(藤枝編)10月10日

           昨日、近藤の話を聞いて俺も楽になった。これから何をするかは大体決まった。あとは、残りの時間で休みを満喫することに切り替えた。どっちにしろ休める時間は限られている。だったら、こんなところにいても仕方がない。一人で何かできないかと考え始めた。  ー10月9日ー  近藤「いくら出したら来てくれる?」  少し考えた後に口を開いた。  俺 「報酬じゃないよ」  近藤「じゃあ、どうしたら来てくれる?」  俺 「条件なんてないよ」  近藤をバッサリきりすてた。  近藤「何で決

          ♯30 日常で世界を変える(藤枝編)10月10日

          ♯29 日常で世界を変える(藤枝編)10月9日

           昨日、近藤からきた連絡で俺は、ここに来ていた。まさかSNSで充実した毎日を送っている近藤が俺に連絡してくるなんて思わなかった。  近藤「悪いな、わざわざ来てもらって」  俺 「どうしたんだ?」  バイトの時と違って、とてもおしゃれだった。さすがと言わざるをえなかった。  近藤「お前に手伝ってほしいことがあって」  俺 「手伝う?」  なんだろうか?コイツに言われると不気味だ。  近藤「ああ。実は、俺来週から業務委託しようと思ってて。それを手伝ってくれないか?」  

          ♯29 日常で世界を変える(藤枝編)10月9日

          ♯28 日常で世界を変える(藤枝編)10月8日

           近藤の部屋を出て1日が経過した。何も言わず帰ってきたが、その後連絡はなかった。そう言う奴は、どこにでもいるんだけど、なんとも思っているのだろうか?俺は不思議だった。彼女である間永も一緒に住んでないし。いろいろ気になる部分は多い。11月までの残りの22日間で、俺は近藤のことを詮索しようかと思った。そんなことをしている暇はないはずだけど。それくらいしかすることもなかった。間永は、高校時代は帰宅部。近藤が野球の大会などある時は、いつも見に行っているイメージだった。しかし、大学時代

          ♯28 日常で世界を変える(藤枝編)10月8日

          ♯27 日常で世界を変える(藤枝編)10月7日

           気がつけば近藤ともう10時間ぐらい一緒にいる。あの後、近藤はバイトを早く切り上げ、俺と飲み歩きをし始めた。挙げ句の果て、近藤の家に連れて行かれたのだ。たしかに、横で眠る近藤だったが、俺はとてもじゃないけど寝れる状態じゃない。近藤の家には、いろんな物が飾られている。小学校や中学校で獲得したであろうトロフィーや友だちや彼女たちと撮った写真などが飾られた。近藤は、高校時代モテてたし、大学時代も彼女がいたんだろうと思った。  まだ、静かな朝。これから太陽が見えてくるんだろうなとカー

          ♯27 日常で世界を変える(藤枝編)10月7日

          ♯26 日常で世界を変える(藤枝編)10月6日

           いろいろあったここ1週間だったけど、いつの間にかずっと動き回っているのが自分であることがわかった。ずっと家にいると、それはそれで退屈なんだと改めて知った。なんとなく世間で言っていることは理解できる。問題は、ここからどうするか。いろんな人からたくさんのアドバイスをもらい、どう実践にうつすかは簡単なことではない。もし、古谷たちと働くなら、再び東京に行く必要がある。その期限も決めなければならないのだ。  俺 「すいません」  店員は、俺の方に歩いてきて、注文を聞き始めた。今日

          ♯26 日常で世界を変える(藤枝編)10月6日

          ♯25 日常で世界を変える(藤枝編)10月5日

           俺 「遅くなったけど、誕生日おめでとう」  彩音「ありがとう」  彩音の誕生日を祝えなかったから、日程を遅らせて祝うことにしたのだった。しかし、彩音は、想像したような笑顔を見せていなかった。  俺 「どうした?」  彩音「何が?」  あんまり話を聞いていなかったのかすぐさま質問をしてきた。気持ちは理解できるけど、今日は違ったのかな?俺はそう感じてしまった。  俺 「あんまり嬉しそうじゃないけど」  彩音「やめてよ、そんなこと言うの。まるで、私がダメみたいじゃない」

          ♯25 日常で世界を変える(藤枝編)10月5日

          ♯24 日常で世界を変える(藤枝編)10月4日

           昨日の21時頃だっただろうか?大山の家に泊まっていたこともあってか、気がついたらずっと寝ていた。時刻は、もう13時だった。これは、1日を無駄にしてしまう。そう言い聞かせて俺は起き上がった。冷蔵庫に閉まってあった水が入ったペットボトルを取り、口の中に入れ込んだ。そして、机に置いてあるスマホを手にもち、溜まった連絡を返すことにした。彼女の彩音、昨日まで会っていた大山、友だちの三森、職場の先輩から連絡がしていた。  全ての連絡を返し終えた俺は、これからの自分と向き合っていた。今の

          ♯24 日常で世界を変える(藤枝編)10月4日

          ♯23 日常で世界を変える(藤枝編)10月3日

           新幹線の車体は、年々変わっているように感じた。前乗った時ってこんなんだっけな?久しぶりに乗った新幹線がとても新鮮だった。目の前にいる大山からしたら、いつでも乗れるのだろうから、そんなことも思わないのだろうけど。東京で一通りのことをした俺は、今から群馬に戻ることになっていた。一人になって、もう一度これからのことを考えてみようと思った。  大山「これ、車内で食べろよ」  大山から、紙袋を受け取った。  俺 「ありがとう。何入ってんの?」  大山「東京土産だよ」  俺 「お

          ♯23 日常で世界を変える(藤枝編)10月3日

          ♯22 日常で世界を変える(藤枝編)10月2日

           今回は、きっちりと13時から始まった。河野は、5分前にきており、とてもオーラがあった。短髪でスーツを着ている。スーツは溢れんばかりの筋肉でパツパツになっていた。河野は、荷物を何ももらっておらず、スマホだけのようだった。俺も5分前に来ていたから、古谷たちに助けてもらうことはできなかった。古谷たちは、ちょうど13時に来たのだ。  河野「実家は?」  俺 「群馬です」  いつも東京にいるこの人たちにとっては、地元トークはできなかった。  河野「群馬かぁ。いいところがたくさん

          ♯22 日常で世界を変える(藤枝編)10月2日

          ♯21 日常で世界を変える(藤枝編)10月1日

           俺は、一昨日会ったことを1から10まで説明する。大山の反応を見ると、ようやく理解してくれたのがわかった。会社を創るなんて、覚悟がないとできないことくらいわかる。その上で、河野に会うことに決めたんだ。あとは、なるようになるさ。  大山「なんだよ、その展開」  俺 「自分でも信じられないよ」  何がなんだか俺もまだわかっていない。  大山「じゃあ、会社つくるのか?」  俺 「何も決めてないよ。第一、そんな簡単にに起業なんてできると思ってないしな」  大山「そうか」  ど

          ♯21 日常で世界を変える(藤枝編)10月1日