ベイスターズから見たライデル・マルティネス争奪戦について
今日の午前2時頃、福岡ソフトバンクホークスがライデルマルティネス争奪戦から撤退する、との触れ込みがあった。ソースもいつものゲンダイやzakzak案件ではなく、西スポであるため、これは事実であると見ていい。
他球団が横槍を入れてくる可能性は否定できないにせよ(最大の懸念点であろう巨人のリリーフ補強優先度が低いのは好材料)、現段階でライデルに獲得調査を飛ばしているのはベイスターズのみ。即ち、中日ドラゴンズとの一騎打ちである。
この場合において、私は、ライデルを獲得できようができまいが、ベイスターズには恩恵があるものだと考えている。以下、その思考を説明する。
獲得成功した場合
これはもう言うまでもない。ライデル・マルティネスと言えば日本球界屈指のクローザーである。今期ベイスターズがリリーフで落とした試合は数知れず、少なくともクローザーが森原→ライデルになると、圧倒的なグレードアップとなる。
この場合ライデルをクローザーに置く=森原を8回に回せる、と言うことであり、ウィックや伊勢、坂本辺りの、本来であれば勝ちパターンを担っていたであろう投手の起用に流動性を持たせることができる。
加えて、森原の負担軽減にも繋がる。今期一軍で完走したリリーバーが森原しかいないという現状、どうしても彼にかかる負担は相応に大きなものとなる。30代も半ばに差し掛かる年齢、故障のリスクを踏まえると、負担が分散できるのは好ましい。
年俸面の懸念、主にリリーバーに対し過剰な年俸を支払うことに関する不安が見られるが、日本のペイロールでそこまで過剰なほど気にする必要はないと考えている。むしろ、個人的にはベイスターズが一気にペイロールを引き上げられるほどの資金を有していることに意外性を感じている。ポケポケの影響があるとするならば、数多くの廃課金YouTuber様方に感謝を申し上げねばならないだろう。
獲得できなかった場合(中日残留)
この場合、一番大きいのが、中日のペイロールを圧迫できることである。福永・村松らの台頭、絶対的主砲である細川を擁することから野手に関しては光明が見えている(というか既に結果が出ている)中、最大の懸念点は先発投手。清水や勝野を先発に回す選択肢を現状取っていない以上、外部からの突き上げが必須であろう。
今期小笠原がポスティングでメジャー移籍を表明、去就未定も福谷がFA宣言。その穴を埋めるべくドラフトで金丸・吉田両投手。戦力外から三浦を獲得したが、果たしてその三人でどこまでイニングの穴が埋められるのかどうか。
今期、というよりもここ最近、ベイスターズは中日をカモにし、大量の貯金を稼いでいる(今シーズンはヤクルトからも)。その中日において、ライデルの契約でペイロールが圧迫され、先発補強が滞る、また、来オフFA権を取得するであろう柳の引き止めが難しくなるようなことがあれば、それはそれでベイスターズの利となり得るのではないだろうか。