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サフラジェット
「もし死んでしまえば、殉教者に…」
映画「未来を花束にして」でアーサー・スティード警部(ブレンダン・グリーソン)が口走る場面がある。
上司は言葉を遮り、怒りをあらわにする。
婦人参政権の実現を訴える女性たち「サフラジェット」の一員として投獄されたモード・ワッツ(キャリー・マリガン)が、獄中で抗議のハンガーストライキを続けていた。
警察は根負けし、ワッツを釈放する。
体制が運動を恐れていたしるしだ。
それだけではなく、このせりふは、映画の後半に展開するある出来事の伏線になっている。
理不尽さを感じる場面がいくつもある。
史実の映画化であることを考えるとなおさら苦しい。
暴力は何があろうと許されるものではない。
しかし理不尽に踏みにじられている人々がいくら声を上げても無視され続ける、踏みにじられ続ける時、彼女たちが暴力に走ったことを本当に責められるだろうか。
確実に時代を変えた、現代の礎を築いた人々の物語だ。
見終わっても、まだつらい。