暑さやばい折、いかがお過ごしでしょうか。 さて、詩誌「のらねこポスト」最新号ができました! のらねこポスト第7号、Amazonと楽天ブックスで販売中です。 年4回発行の季刊で、今回は夏号となります。 いえーい! 巻頭は「りりぽす!」 巻頭は「りりぽす!文芸部」。 12人の詩を掲載させていただきました。 どの詩も魅力的なのですが、こちらでは、尾崎ちょこれーとさんの「かつては」という詩をご紹介します。 穏やかな情景のなかで、行を追うごとに喪失感が色濃くなっていくような、印
詩誌「のらねこポスト」第6号ができました。 最新の「りりぽす文芸部」やメンバーの詩(今回はキユナハルカの3編)、みゃっちの時評、近代詩を紹介する「もだん★りりっくす」(今回は三好達治の「私の猫」という詩です)など。 のらポス現代詩AWARD! 巻頭は のらポス現代詩AWARD2026 です。 のらポスは、ツイッター(X)でみゃっち(四之宮オイミャコン)が投じたハッシュタグに呼応し、ポストしていただいた詩から若干数を投稿コーナー「りりぽす文芸部」に掲載させていただいていま
杉本真維子さんが担当している詩の時評「詩はいま」が全国の地方紙に連載されています(共同通信の記事で、新聞に毎月載るかどうかは地域の新聞によって違うみたいです)。わたしは沖縄の新聞で読んでいます。 前回の記事で萩原朔太郎賞の話からそれて「詩はいま」について書いた流れもあって、こういうかんじのあれです。前回の記事は下(↓)でございます。 4月の初回、冒頭で尾花仙朔さんとの縁にふれて「詩の未来をつなぐ」ということについて書かれています。 このかん、天沢退二郎さんらの訃
第31回萩原朔太郎賞は杉本真維子さんの詩集「皆神山(みなかみやま)」でした。 贈呈式が10月28日、群馬県前橋市の前橋文学館で開かれたそうです。萩原朔太郎賞は優れた現代詩を顕彰する賞で、対象は詩集です。主催は前橋市、萩原朔太郎賞の会。 贈呈式の記事がでていました。 地元の上毛新聞の記事ですね。 一部を引用します。 杉本さんは長野県出身の詩人です。2008年に詩集「袖口の動物」で第58回H氏賞、2015年に詩集「裾花」で第45回高見順賞を受賞しています。 前橋
先日の記事に書きましたが、ことしの名桜文学賞の作品募集が締め切られました。沖縄の名桜大学が主催する学生、一般を対象とした文学賞で詩部門もあります。 こちら(↓)の記事の、だいぶ下のほうです。 本年度の作品募集が締め切られたタイミングではありますが、昨年度の入選作品について書きたいと思います。 最優秀賞は琴森戀(こともり・れん)さんの「而今(にこん)」という詩でした。結果はこちら。 最優秀賞の「而今」という作品も素敵な詩なのですが、ここでは奨励賞に選ばれた上原陽子さんの詩「
古本屋で詩歌の棚を眺めていたら、素っ気ない白い装丁の詩集が目にとまりました。クロアチア出身の詩人ドラゴ・シュタンブクの詩集でした。 シュタンブクは医師・医学研究者で、各国でクロアチア大使を歴任し、駐日クロアチア全権大使も務めました。 そして詩人でもあり、戦乱に翻弄されたクロアチアの歴史を背景にした詩が日本語でも詩集として出版されています。 1995年、ニューデリーでこの詩は書かれたのだそうです。シュタンブクがインド駐在クロアチア大使を務めていた頃です。 そして1995年
第25回白鳥省吾賞の〆切が10月31日(当日消印有効)です。 ヒット曲「星影のワルツ」や反戦詩「殺戮の殿堂」で知られる民衆詩派の代表的詩人・白鳥省吾(しらとり・しょうご、しらとり・せいご)の出身地、宮城県栗原市などが主催する文学賞です。 「自然」「人間愛」のいずれかをテーマとした詩を募集しています。 一般の部の賞金は最優秀賞が15万円、優秀賞が10万円などです。 応募要項は賞のホームページでご確認ください。 詩集賞はいくつか著名なものがありますが、詩を選考対象としている全
第61回歴程賞が発表されたようです。 大木潤子さんの詩集『遠い庭』(思潮社)に決まったとのこと。 第34回歴程新鋭賞は該当作がなかったそうです。 2日前にでていた朝日新聞さんの記事はこちら。 ずいぶんそっけない記事ですが、詳細はきっと記事の有料になっている部分に書いてあるのでしょう(わたしはお金がないので読めません)。 ちなみに、歴程賞の正式名称は、藤村記念歴程賞(とうそんきねんれきていしょう)というそうです。詩誌「歴程」が主催し、島崎藤村を記念して創設された文学賞です。
第34回富田砕花賞に、文月悠光(ふづき・ゆみ)さんの詩集『パラレルワールドのようなもの』(思潮社)が選ばれました。 選考評では「抽象語や観念語を排して、たえず具体的な書き方をして、今、自分が生きている世界(=世相)にもしっかり眼差しが注がれている」などと評価されました。 ことしの応募作は115編だったそうで、最終候補は5冊だったとのこと。10月4日に芦屋市が発表しています。 『パラレルワールドのようなもの』は文月さんの6年ぶりに発行された第4詩集です。文月さんは19
今年、生誕120年をむかえた詩人、山之口貘に野良猫が登場する詩がいくつかあります。その一つが「襤褸は寝てゐる」という作品です。 上京し、差別と貧困のただなかで詩を追い求めた貘の日々に野良猫もいました。というより、貘の日々が野良猫に近かったのかもしれません。 ぼろを着て横たわる貘が見上げる空には星々が輝いていたようですが、何光年も先から届く光の一つ一つが貘には米粒に見えたようです。 そのようなすさまじい餓えの中でなお、これほどまでにやさしい言葉で詩を紡ぐことができたのはなぜ
詩誌「のらねこポスト」4号は2023年10月発行予定です。 今回はのらポス史上初の、特集を組みます。 テーマは今年、生誕120年を迎える山之口貘のTRIBUTE。 貧困のなかで豊かな詩語を紡ぎ「精神の貴族」と呼ばれた沖縄出身の詩人です。 Wikiはこちら。 貘へのオマージュ(敬意)を込めた作品を募集中です。 貘の詩のオリジナル解釈版リメイク、貘の詩や生き方から発想した詩、ご自身のフィルターを通して貘の姿を描いた詩、山之口貘に関連して感じたことや貘への思いを託した詩、などな
そして4月なのです。 詩誌「のらねこポスト」第2号を発行いたします。 発行日は4月15日を予定しています。 沖縄を拠点にした詩の雑誌です。 ・源ヒカリ ・キユナハルカ ・四之宮オイミャコン(myacchi) ・尚-nao の4人がメンバーです。 なんか見慣れない名前の人がいますね。 次回以降、ご説明いたします。 では第2号の表紙を見よ! のらポスの表紙は前回に引き続き、その辺をぶらついていたねこの皆さんにモデルになっていただいております。 今のところ、お断りされた
ねえねえねえねえ!おい! のらポス、現代詩手帖に載っちゃいました。 載っちゃいましたよ! どーん!!! 詩誌月評(執筆は一方井亜稀さん)で評していただきました。 今月の詩誌月評は「とどまるもの、飛翔するもの」という題で、土地と言葉のかかわりについて論じられています。 と評していただいております。 のらポスとともに沖縄の古参詩誌「KANA」なども取り上げられております。 感謝!感激!!! ちなみにキユナハルカ「光」は次のような詩です。 この詩についても具体的に読み解き
こんばんわ。 大間のマグロです。 解体といえばマグロですからね。 違うものを解体したら、事件になっちゃう(汗) まあそういうことですので、のらポスが絶賛発売中です。 詩誌です。 詩の雑誌ですが、いま焦点を当てているのは座談会です。 前回の続き、「のらポス」第1号掲載の、メンバー4人による座談会「ネガティブな極彩色」のご紹介です。 前回ご紹介したのは座談会の冒頭、ウクライナ情勢から本屋大賞(昨年の…)の話題についてでした。座談会の中盤以降は、詩に関する話題になります。なにせ
詩誌「のらねこポスト」第1号、絶賛発売中です。 少し間が開いてしまいましたが、解体を続けてまいります。 マグロのように。 大間の。 詩、散文をご紹介してきましたが、それらに加えてのらポスには座談会も掲載しています。 創刊号の座談会は「ネガティブな極彩色」というタイトルがついています。 のらポスメンバー4人が、ノーテーマで放談しております。 ロシアによるウクライナ侵攻から半年ほど経過した、昨年夏に開いた座談会でした。前半はウクライナ情勢に関する話題から入っています。 昨年の
肌ふれあっても 温もりは無効化され 止まった鼓動 駆け巡る血 溢れる涙も 温かなものすべて 跡形もない 取り返しがつかない 昔話になった もはや信じる余地がない かつてひとつだったこと 自転と公転の狭間で 存在は無効化されて ただ透き通っていく 死体のわたし