ゆっくり、のんびり、おっとりと
あいにくの雨だ。読みきかせ活動の初日だった。
学生が大型絵本にチャレンジしたり、構成を工夫したり、子どもたちにとって意味がある読みきかせをしようとしていることが伝わってきた。私は少し遅刻したのだけれど、学生には遅刻がなく、私が褒められもした。
息子と幼稚園が一緒の子どもが1年生のクラスや特別支援学級にいたので、学生の読みきかせを聴いていても不思議な感覚が残った。選書の選択肢を増やしていくために大学図書館に新しい絵本を学生と入れていきたいなと思いつつも、学生にはまずは読みきかせの時間を愉しめるようにリラックスして参加してほしいなとも思う。
おとなが愉しんでいることを子どもたちにも伝わるように、ゆっくり、のんびり、おっとりと活動を豊かにしていきたい。エリックカールさんの『ゆっくりがいっぱい』(偕成社、2003年)は、記憶が定かではないが、Slowly、Slowl、Slowlyをくどうなおこさんが、ゆっくり、のんびり、おっとりと訳している。おだやかな時間にこそ豊かなものが生み出されていくことを、読みきかせ活動では大切にしていきたい。