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一人になることができない

日々読書₋教育実践に深く測りあえるために

山脇由貴子『子育てをしない男には女のスゴサがわからない』ポプラ社、2000年。

 がんばっているお母さんは決して間違ってなんかいないと本書は断言します。きっと一人でがんばりすぎているだけ。もしあなたが今、子育てが少しでも苦しいと感じていたら、今のままがんばるんじゃなくて、誰かに相談したり、協力してもらったりしてくださいと本書は語りかけます。
 夫は毎晩帰宅するなり、必ず同じ言葉をいうと言います。「疲れた」そして二番目の言葉は、「忙しくて」。男は、忙しくて疲れているのは自分だけって顔をしている。子どもと一日中いっしょにいるのがどんなに大変で疲れるかわかっていないと本書は指摘します。
 母親が子どもと一緒にいる時間は、男性からすれば自分が仕事している時間と同じだというかもしれない。しかし、お母さんたちには逃げ場がないという点で決定的に男の仕事とは違っている。一人になることは母親にはできない。育児に積極的に協力しないだけでなく、育児の大変さや苦労を共有してあげない男性は多い。本書はお母さんへの共感があふれている。息子が5日間出席停止だった。身に染みた言葉がある。

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