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学びが自己認識や社会との関係性を変え、自分の可能性を発見していく


  高等学校の総合探究は、地域が学校の特色に応じた課題からスタートすることが多い。宮崎県立宮崎東高等学校定時制夜間部では、生徒の興味・関心に基づく課題から出発する。自分のことを知り、自分のことを好きになることから始めるのだ。

 イメージマップやマンダラワーク、月からの脱出のような合意形成ゲーム哲学対話などを通して、自分と向き合う時間を設け、生徒が得意なもの、好きなものを見つめ、自分の強みを文章にしていく。失敗させないように学ばせるのではなく、失敗しながら学べるようにする。学びが、自己認識や社会との関係性を変え、自分の可能性を発見していく。そして、教師は自分を超えていく生徒に出会う。たとえば、明治時代の民衆が日清・日露戦争に賛成した理由を探究した生徒は、夏目漱石を推す文学好きな方だった。

 不登校・昼夜逆転・自己肯定感が低い。でも、生徒に問題があるわけではない。平均的にはできないこともあるけれど、尖った強みを育てていく。定時制でもできる、定時制だからできる探究学習に取り組む、宮崎県立宮崎東高等学校定時制夜間部の西山正三さんに、学部の講義で講演をしていただいた。2025年12月18日である。


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