第2回内科専門医/第246問(呼吸器)/2022
第2回内科専門医試験
2022年度予想
49歳の女性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。3年前からRaynaud現象を認め、手指の腫脹に気付いていた。1年前から階段昇降時に息切れを感じ、疲れやすくなった。意識は清明。体温36.8℃。脈拍88/分、整。血圧110/74mmHg。手指硬化を認める。胸骨左縁第4肋間に収縮期逆流性雑音を認める。両下肺野にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下腿浮腫を認める。
血液所見:赤沈63mm/1時間、Hb 12.5g/dL、白血球8,600/μL。
血清生化学所見:尿酸6.7mg/dL、AST 22U/L、ALT 12U/L、LD 347U/L(基準176~353)、ALP 178U/L(基準260以下)。CRP 1.4mg/dL。
動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.46、PaO2 54.0Torr、PaCO2 36.2Torr。心電図では右軸偏位、II、III、aVFに肺性Pを認める。胸部エックス線写真と胸部単純CT写真を示す。
問題1)この症例において、治療方針を決定するために必要な検査を2つ選べ。
a. 喀痰塗抹検査
b. 呼吸機能検査
c. 6分間歩行試験
d. トレッドミルテスト
e. 肺血流シンチグラフィ
問題2)この症例において確定診断後、投与する治療薬として適切なものを2つ選べ。
a. ニンテダニブ
b. インフリキシマブ
c. メトトレキサート
d. シクロホスファミド
e. メポリズマブ
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解答
問題1)b、c
問題2)a、d
全身性硬化症(SSc)に由来する間質性肺疾患(interstitial lung disease : ILD)
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