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陽だまりの中で美しく儚い君と…
陽だまりの中…
優しい風が吹き私は目が覚めた
いつの間にか眠っていたのか…
確か、私は恋人と二人で…
目の前に彼女の顔があった
彼女が優しい目で私を見下ろしている
そうだ…
私は彼女の膝枕が気持ち良くてそのまま…
「ごめんね、寝ちゃってた…」
私が謝ると彼女は首を横に振った
「いいのよ、ずっとあなたの顔を見てた…」
彼女が微笑みながら言った
私は少し恥ずかしくなって
「イビキかいてなかったかな…?」
彼女は今度は首を横に振って答えた
「いいえ、スースーって可愛い寝息たててたわ…」
「そっか、君はずっと膝枕してくれてたんだね…
ごめんよ…」
彼女はニッコリと微笑んで言った
「いいのよ、私がそうしていたかったんだから…」
「君の膝… 気持ち良くて、とても心地いい…
スベスベで温かくて、いい匂いもするよ…
大好きな君の匂い…」
「もう、変なこと言わないで…
ちゃんとお風呂で綺麗に身体洗ってるもん」
「違うよ、すごくいい匂いなんだ
何て言うのかな… お日様と野に咲く花の匂いみたいな…」
「ホント…?
でも、うれしいな… あなたにそんな風に言われると」
私は彼女の白く美しい太ももに鼻を押し付けた
「ほら、やっぱりいい匂いだよ…
まるで… 君は太陽と花の妖精のようだ
僕の可憐で可愛い妖精…」
彼女は頬を赤らめた
そして私の唇に優しくキスをした
彼女の舌が私の口内におずおずと入って来た
私は彼女の舌を受け入れて吸った
柔らかい彼女の舌…
温かくてほんのりと甘い味がする
私は彼女の唾液を求めた
彼女は一生懸命に私のために唾液を出してくれた
私は彼女の唾液を味わって飲んだ
そして彼女の舌に私の舌を絡める
数分間そうやっていただろうか…
私達は唇を離した
私と彼女の口からは唾液が美しく透明な糸を引いた
彼女は恥ずかしそうな顔をしてうつむいている
「ありがとう、とても美味しかった…
やっぱり君のキスも唾液も太陽と花の味がしたよ、
とても美味しい…」
彼女の頬は真っ赤だった
耳まで赤くなっている
なんて可愛いんだ…
「さあ、もう膝枕はいいよ
このままじゃ僕が我慢出来なくなりそう…」
私達は立ち上がった
もう少し二人でこの森を散策しよう
私は彼女の手を取った
彼女も握り返してくる
妖精の様に透明な雰囲気の彼女…
まるで儚い蜻蛉のようだ
私は彼女がどこかへ飛んで行かないように
消えてしまわないように
しっかりと彼女の手を握りしめて歩き出した
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