【浦和レッズ2025編成展望】~何を目標に据えるのか~

「誰かやらないかなー。」「オフシーズンはこういう妄想が楽しいんだよなー」と思っているだけではいけないと思い、自分でやってみることにしました。
何分こういった書き物は初めてなので、読みずらい部分があったらごめんなさい。

端的に言うと先駆者二名の記事をパクります。

他チームの戦力状況には興味があるので、こういった輪が広がっていくといいなと思います。
それでは本題に移りましょう。

今回のオフシーズンの浦和の動きはどうやら遅そうなので(外国人補強は欧州のマーケットが開くのを待つ必要がある)、今のうちに妄想を膨らませておきます。

出場時間から見るスカッドバランス

横軸の年齢は執筆時点(2024年12月20日現在)
縦軸の出場時間は全コンペティションの合計
2024シーズンの浦和レッズは公式戦41試合を消化(去年より19試合も少ない!!)

出場時間をベースに戦力を分類すると以下の通り。シーズン途中に退団した選手(敦樹、ショルツ、岩尾、酒井、ソルバッケン、高橋、早川)は除いている。

3000分以上(主軸)……渡邊、マリウス、西川
2000分以上(レギュラークラス)……安居、石原、サンタナ、グスタフソン
1500分周辺(レギュラー争い)……大畑、関根、前田、井上、大久保、佐藤、松尾
1000分以下(ロールプレイヤー)……中島、リンセン、小泉、武田、元気、長沼、牲川、興梠、二田、パンヤ、本間、堀内、宇賀神、吉田

公式戦41試合の内、2/3の27試合以上にスタメン出場したのは渡邊、マリウス、西川、安居、石原の5人のみ。本来であれば主軸だったであろう選手が退団したこと、シーズン序盤からけが人が続出していたことでプレータイム3000分を超えたのが3人しかいなかった。公式戦60試合、プレータイム3000分超えが9人いた昨季とは大きく状況が変わった。

来季の話をするのであればスコルジャ就任以降に絞る必要があり、そうすると以下のようになる。

スコルジャ就任以降のリーグ戦11試合のみを抽出
(10試合+後半のみの川崎戦で最大945分)

900分以上(主軸)……渡邊、安居、西川、井上
800分以上(レギュラークラス)……関根、マリウス
500分以上(レギュラー争い)……大畑、石原、グスタフソン、松尾
500分以下(ロールプレイヤー)……元気、サンタナ、大久保、リンセン、長沼、佐藤、小泉、前田、牲川、興梠、二田、中島、武田、本間、宇賀神、吉田

上2段がスコルジャ就任以降のコアメンバーだったと言える。800分以上(最大出場時間の約85%)のプレータイムを得たのは西川、マリウス、井上、安居、渡邊のセンターラインとSHとSBで併用された関根。
序列に変化があったのは主に前線で、ヘグモ期では1stチョイスだったサンタナ、中島、前田は共にシーズン序盤の酷使でコンディションを落としていた影響はあるもののプレータイムは減少した。シーズン終盤の2試合でテストの意味合いを強めたこと、SHのレギュラーと思われた大久保と松尾が手術に踏み切って離脱したことで、レギュラークラス以下の選手のプレータイムは伸びていない。

年齢分布の観点では20代中盤~後半の年齢層の選手が主軸となっている。昨年多くのプレータイムを得ていたベテラン(酒井、岩尾、ショルツ)が退団し、今季獲得した渡邊(28歳)、井上(27歳)が主軸となった。25歳前後の大久保、松尾、長沼、石原、大畑、安居あたりも含めたこの層が今後も主要メンバーとして出場機会を得ていくことになりそう。

この散布図で外れ値といっていいのは西川。38歳を迎えた守護神がゴールマウスに君臨している。西川以外でプレータイムを得ていたベテランであったリンセンは契約満了で退団。興梠、宇賀神も引退となったため、フィールドプレイヤーの最年長は元気になる(!?)。

若手では二田や本間、武田はほとんどプレータイムがなかった一方で、安居がセンターラインの主軸となり、オリンピックメンバーにもなった大畑が左SBの1stチョイスになった。

ここからは来季の編成についてポジション別に考察していく。


補強展望:GK

西川が健在である限り大胆な刷新はしないであろうGKチーム。
来季で39歳となる西川はジョアンの薫陶を受けたことで選手としての寿命を延ばした印象なので、後1~2年は絶対的な守護神としてゴールマウスを守るだろう。
とはいえ選手寿命は永遠ではないし、巨星が去ったあとが一番難しいもの。年々世代交代の必要性は高まっている、と感じていたところに筑波大のGK佐藤瑠星の加入報道が舞い込んできた。佐藤は世代別代表経験を持つ有望株であり、筑波大でコーチを務めていたジョアンの門下生でもある。
ジョアンが退任し新コーチ(塩さん?)を迎えるので、大幅な刷新はせず、GKチームとしての地盤を再構築する1年になりそう。

補強候補①:西川の後釜となる有望株(優先度:中)


補強展望:DF(CB・SB)

CBはマリウスが絶対的な主軸。ショルツ退団後は井上がそのポジションに収まった。井上はミスも散見されるものの、トータルでは及第点。同ポジションの前任者が現人神だったので、上がりきってしまったハードルに割を食っている印象。チーム内での評価はヘグモ期終盤からスコルジャ就任以降も監督からの信頼を勝ち取っていることからもわかる。
しかしながら、クラブは満足していないようで、シーズン終了後のステートメントで守備面の補強を示唆している。

また守備面においては、ディフェンスラインの統率に加え、チーム全体を鼓舞できる強いリーダーシップを持ち、プレーにおいても文字通り「壁」となるような、存在感を発揮できる選手がチームにとって必要であり、そうした選手の獲得を2025シーズンに向けた選手補強における重要なテーマに置いています。

ファン・サポーターのみなさまへ「2024シーズンの振り返りと2025シーズンに向けて」2024/12/11

「それショルツやないかい」

J1でレギュラーを張れる日本人CBは貴重な存在だと思っているので、これから油が乗り切る年齢に入る井上と佐藤には期待したいところ。
主軸のマリウスとレギュラークラスの井上、佐藤に大卒の根本健太を加えた4人で頭数はそろっているので、補強があるとすればマリウスの相方に外国人CBを迎えられる場合のみと思われる。

SBの本職は大畑、石原のみで、長沼もSBとして計算されているが枚数が足りていない。シーズン終盤は関根の右SBをテストしたことからも、スコルジャは現状の4人から誰をレギュラーに据えるか決めかねていると思われる。報道ベースでは鹿島の安西に声をかけ、レンタル中の荻原に復帰要請をしたとか。
スコルジャの4-4-2ではペナルティエリアで守れることが必要となるので、荻原を復帰させつつ、右SBにサイズとフィジカルに優れるタイプを加えたいところ(個人的にはここに外国人枠を使ってほしい)。
左SBは大畑、荻原、右SBは石原と新戦力、両サイドのユーティリティとして長沼と関根が控えれば、対戦相手やタスクに応じて様々なタイプを使い分けられる上、大畑の欧州移籍にも対応できるスカッドとなる。

補強候補②:マリウスの相方になれるCB(優先度:中)
補強候補③:最終ラインのサイズを補完できる右SB(優先度:高)


補強展望:中盤中央

ボランチは頭数がそもそも足りていないポジション。
グスタフソンは出場すれば圧倒的なクオリティを見せていたが、シーズン中盤で負ったケガを引きずっていたこともあり、今期は安居が出ずっぱり(安居が90分出ることを前提にグスタフソンのプレータイムを計算していた印象)。安居はシーズン序盤はIHやアンカーとしての信頼を勝ち取れていなかったが、岩尾、敦樹といったライバルが相次いで退団して以降は押しも押されぬ主力に。
来季もグスタフソンと安居のコンビが軸となると予想されるが、3番手以降は高卒2年目の堀内のみであり、監督交代以降はベンチ入りもしていない。「ボランチには8番タイプを2枚並べたい」と話すスコルジャのリクエストがどのような選手になるか気になるところではある。現時点ではグスタフソンのチャンスクリエイト能力に頼る割合は大きく、安居がバランスをとるような組み合わせとなっている。試合によっては渡邊や小泉、元気もこのポジションを務めたが、本職は加えておきたいところ。欲を言えばグスタフソンの控えが務まるピボーテタイプとボックス to ボックスタイプを一人ずつ迎えたい。
(柴戸よもう一度夢を見させてくれ)

補強候補④:ボックス to ボックスタイプのボランチ(優先度:高)
補強候補⑤:スカッドに厚みをもたらせるピボーテ(優先度:中)


補強展望:サイドハーフ

4-4-2ゾーンでは最もタスク負荷の大きいポジション。まずは4-4-2の非保持局面でゾーンディフェンスに耐えうる人材が求められ、その上低い位置からドリブルで陣地回復でき、状況によって前プレの3枚目としてのタスクもこなす必要がある。このタスクを十分なレベルでこなしていたのは大久保と松尾。来季上位争いに絡んでいくことを望むのであれば、SHのスコアへの関与も必要となり、求めるスペックはさらに上がる。
昨季のSB(酒井、明本)は保持の早い段階で最前線に陣取ることも多く、SHはシャドーのようなポジション取りをしていた一方で、今季終盤は長沼や関根が偽SBのような振る舞いを見せることがあったため、SHとSBにCHのグスタフソンと安居を加えた関係性をどのように構築するかビルドアップを含めて模索中といったところか。
10.5試合で7得点、無得点試合が6試合あった現チームにおいて、得点力不足解消のためにも質・量ともに確保しておきたい。報道通りマテウス・サヴィオと金子拓郎を確保できれば言うことはないだろう。両者ともに個人技と運動量を兼ね備えており、単機でのチャンスクリエイトも期待できるタレントだ。

2選手の加入が実現すれば左SHはサヴィオ、松尾、原口、本間、右SHは金子、大久保、前田、二田と頭数もバリエーションも豊富となる。問題は4-4-2の非保持で計算が難しい選手の扱いと、大久保と松尾が手術後でキャンプから参加できない見込みであることか。

補強候補⑥:年間10ゴール以上に関与できるSH(優先度:高)


補強展望:トップ下

渡邊凌磨は6G5Aでレッズの2列目の選手としては久しぶりに10ゴール以上に関与した。渡邊はトップ下からスコアに貢献していることに加え、鬼の運動量とプレスバック、時には試合の中で複数のポジションを務めながら綻びかけた組織をつなぎとめており、新たな象徴として来季も欠かすことができない存在。
控えにはジョーカーとなりえる中島翔哉に非保持での安定感をもたらせる小泉がおり、元気や本間至恩も場合によってはこのポジションで使われるだろうし、秘密兵器安部裕葵もいるので頭数はそろっている。
そのため2番手以降の選手が退団しない限りは補強の緊急性は低い。強いて挙げるなら、渡邊が過労死しないための万能型を確保することか。
「なんでもできる選手なんてなんぼあってもいいですからね(新潟方面のユースっ子の方を見ながら)」

補強候補:2列目のポジションに対応可能な万能型(優先度:低)


補強展望:フォワード

SHと同じかそれ以上にスーパーマンを置きたいポジション。
流れるようなビルドアップをあまり期待できない現チームにおいて、CFのタスクは多岐にわたる。
非保持ではファーストディフェンダーになり、保持では前線でポイントを作り、トランジション局面ではカウンターの急先鋒となる。そのうえ上位進出のためには少ないチャンスをものにし、15ゴール以上は期待できる必要がある。
サンタナはリーグ戦で12ゴールと一定の結果は残したものの、スコルジャ就任以降は控えに回ることが増え、非保持の精度と活動量が評価されリンセンがスタメンとなった。しかしながら主力だったリンセンは退団、興梠が引退したため、現スカッドのCFはサンタナとユース卒の照内の2人のみとなる。
オルンガみたいな絶対的なストライカーを迎えられるに越したことはないが、個人的には一つのポジションに複数の助っ人外国人を抱えるのは効率が悪い(他のポジションに割いて欲しい)と思っているので、日本人CFを2人ほど迎えたい。レンタル中の高橋利樹を呼び戻したうえで、あと一人といったところか。

補強候補⑦:新たな主軸となりえるCF(優先度:高)


クラブのシーズン振り返りの中では2025年シーズンのリーグ戦やCWCでどのような目標を据えるのか明記されていなかったので、現チームをアップグレードする意思はあるものの、どのレベルの選手を求め、どこまで資金を投入する意思があるかわからない状況にある。そもそも今季13位のチームがいきなり優勝を目標に挙げると「見込みが甘い」と言われるだろうし、CWCは世界の強豪クラブが相手なので予選敗退でも全くおかしくなく、目標を設定しにくい側面はあるかも。
来季はCWCの影響でA契約枠が30に拡大されるので、売りのオペレーションはあまりなさそう。そのため、FB本部発足以降出入りの激しいオフシーズンを過ごしていた時から比較すると静かなオフになりそうな予感はしている。
これまでの報道ベースでは、層の薄いポジションの補強があるか不透明なので、これからの動きに期待したいところ。

以上、駄文にお付き合いいただきありがとうございました!!

シュン(https://x.com/genben11


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