#11 同性婚について

昨今、総理やら秘書やらの発言で同性婚について話題になっている。

当事者の自分としても、世間が同性愛についてどう思っているのかを知れる良い機会のため、何かと気にしてしまう。
そして当事者でありながら、それが法として認められるかどうかという歴史的な瞬間に立ち会えているということは、例えれば1989年のベルリンの壁崩壊の際にドイツに住んでいたような、そんな瞬間に自分がまさに渦中のど真ん中にいるという経験をしていると考えると、何とも感慨深い気持ちである。

そんな自分は同性婚についてどう考えているのか。
せっかくの機会だし、今の自分の気持ちを整理するためにもここに綴っておこうと思う。

まず、私は結婚したい。一生愛するパートナーと一緒にいたい。それを社会的に認められることは、どれほど誇らしいことだろうか。
しかし、これはあくまで個人の欲求にすぎず、「同性婚」を「法」として認めることはどうだろうか。

私の前提として「法」というのはあくまで「国家を運営する上で、政治及び経済が円滑に推進され、国力の強化に一助する」という前提のもと制定されていると考えている。それは憲法でも同様の前提の上でなりたっていると思う。
この前提に「経済」や「国力」というワードが入ると「国家は経済活動を前提として国家運営をするべきではなく、国民が人らしく生きるように運営することが前提だ」という批判があるかもしれないが、それは建前の話であって、本音は「経済」や「国力」を気にしていない筈がないのだ。そうでなかったら国民の義務に「納税」や「教育を受けさせる」なんてものは存在しないはずだ。

上記の前提を基に婚姻制度というのもを考えると、やはり婚姻制度には「子孫繁栄による国力増強」が土台になっている制度だと思うのだ。結婚をし、子供を作ることで、日本の労働力を増やし、国力増強及び経済発展に寄与する。これこそ国家が婚姻制度に求めている恩恵のはずである。この恩恵を国家に多くもたらすために結婚することでの「メリット」(ここでいうメリットとは、相続や慰謝料請求、所得税の配偶者控除などのことを指す)を国民に提示しているのだろう。

そんな中「同性婚」はどうだろうか。
子を作ることはあり得ない。同性婚を認めた場合、上記の恩恵を国家は一切享受することなく、ただ同性カップルのみが「メリット」を享受するという、国家にとっては何の旨味もない制度となってしまうのである。
国家からすれば、なぜやらねばいけんのだ?という気持ちでしかないだろう。

同性婚を現在の婚姻制度と同列に扱うことはかなり難しいかもしれない。だからこそパートナーシップ制度のような婚姻制度とは別軸で愛し合う二人を認めてあげる法制度を制定してほしいものだ。

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