源右衛門窯 はじめてのnote
はじめてのnoteをご覧いただき、ありがとうございます。
佐賀県有田町に工房を構える有田焼の窯元、源右衛門窯です。
源右衛門窯公式noteがこのたびスタートしました。
器のご紹介、商品づくりの裏側、コラム、イベントの情報等をこれから発信していきます。
記念すべき第一回目は自己紹介も兼ねて、産地有田のことや、当窯のやきものづくりについてお話しさせてください。
日本磁器発祥の地、有田
日本磁器発祥の地として、約400年の歴史を持つ有田町。町土の約7割を森林や山岳が占める、自然豊かな町です。
町内には現在でも100以上の窯元や作家が、それぞれにこだわりを持ってものづくりを行っています。
有田と聞くと、毎年GWに開催される「有田陶器市」をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
有田駅から上有田駅までを結ぶメインストリートは約4kmに及ぶ距離。伝統的建造物の残る町並みを横目に、軒を連ねるショップやギャラリーを楽しめる、町をあげた一大イベントです。
普段は人口1.9万人ほどののどかな町に、期間中には毎年100万人以上ものやきものファンが全国各地から訪れます。
第120回目となった今年の陶器市も、多くの人で賑わいを見せていました。
受け継いできた工房で
そんな歴史と文化が色濃く残るやきものの町、有田の一角に工房を構える源右衛門窯は、宝暦3年(1753)に民陶の窯元として創業したと伝わります。
現在地に窯を築いたのは明治時代になってからのこと。陶器市のメインストリートからは少し離れた外山地区と呼ばれるエリアにあります。
それまでに培った製陶技術を礎に、この地で新たな一歩を踏み出しました。
当時の工房を今も大切に受け継ぎ、日々作陶にうち込んでいます。
伝統的な有田焼生産の特徴は分業制であるということ。ろくろ、下絵付け、本窯、上絵付けから上絵窯にいたる工程を、熟達した各分野の職人が手掛けます。
私たちの、やきものづくりへの想い
源右衛門窯の作風に大きな変化がもたらされたのは昭和30年代のこと。
日本人の食生活が豊かになり、家庭用食器の需要が高まる一方で生活様式の西洋化も進み、一般家庭にも洋食が取り入れられます。
それを受けて源右衛門窯でも時代のニーズに合った家庭用食器の開発に力を注ぐようになります。
その流れは途絶えることなく現在に至り、独自の源右衛門窯スタイルの器が生み出されています。
私たちのものづくりの理念は、「暮らしに寄りそう器づくり」
お気に入りの器で食べる食事は、より美味しく感じます。
お料理に彩を添える、スパイスにもなります。
そうして毎日の食卓が楽しく元気なものであるように、人の手の温もりを介して作陶を行い、それをお届けすることが私たちの使命であると信じています。