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生成AI・AGI・ASIの中でも変わらず必要とされる、“寄り添うコンサルティング”を

2023年7月7日に設立した、ソフトバンク100%出資の「Gen-AX株式会社(じぇなっくす)」。
生成AIを活用したSaaSサービスの開発・提供に加えて、各企業のAI時代に適した形への業務変革を支援するコンサルティングサービスも手掛ける同社。
そこで働く第一号・プリンシパルコンサルタントの横山さんから、これまでのキャリアの歩みから現在のGen-AX株式会社での業務内容、そしてこれからの展望と一緒に働きたい仲間像をお聞きしてきました。

Gen-AX株式会社でのコンサルティング業務に加え、現在PdM(プロダクトマネージャー)としてデジタル庁でも「デジタル政策の社会実装」をテーマとした業務も兼務している横山さん。
過去に在籍した複数社の経験からさかのぼって、現在のGen-AX株式会社での業務や想いについても伺えるインタビューです。

≪インタビューイー≫
Gen-AX株式会社(技術統括部・プリンシパルコンサルタント):横山 浩実

≪略歴≫
東京大学大学院修了後、デロイトトーマツコンサルティング、SAP、ローランド・ベルガー等でのコンサルティング、事業開拓等を経て現職。2016年より(独)情報処理振興機構にて情報処理技術者試験委員を、2021年よりデジタル庁にてプロダクトマネージャーも兼務(保有資格:ITストラテジスト、プロジェクトマネジャー、情報処理安全確保支援士)。

≪著書≫
・タイトル
まやかしDXとの決別! 生成AI時代を勝ち抜く真のデジタル事業変革(2024/12/6 発売)
・概要
改革の痛みに直面する現場リーダーの教科書。
デジタル化による経営革新、事業変革を取り巻く厳しい状況を直視し、真のDXを成功させ競争優位を獲得するために現場のリーダーが知っておきたいメソッドをわかりやすく解説。生成AIの現状を踏まえた最新の内容。


これまでの経歴

―初めに、横山さんのこれまでのキャリアの歩みを教えてください。

横山
東京大学大学院修了後、みずほ情報総研、日本IBM、デロイトトーマツコンサルティング、SAP、ローランド・ベルガーでのITコンサルタント、事業開拓、経営コンサルタントなどを経て、Gen-AXには設立メンバーとして参画しました。また、デジタル庁創設前から準備機関であった内閣官房で民間専門人材として兼務しており、現在も、デジタル庁で、デジタル政策の社会実装をテーマに、具体的には政府基盤システムプロジェクトのプロダクトマネージャーとして働いています。
また、IT業界の後進を育成するために、(独)情報処理振興機構で情報処理技術者試験委員としても活動しています。

―とても豊かなキャリアの歩みですね。それぞれのキャリアの過程でどんなことを行ってきたのか、またキャリアを選択する上で軸としてきたものなどがあれば、教えてください。

横山
転職が多いように見えますよね(笑)。
様々な会社で一貫しているのは、“デジタルを使った社会課題解決”をテーマにキャリアを歩んできたということです。
クライアント向けのIT系業務コンサルタントのキャリアが大半を占めていますが、システム構想から、大型システム導入、さらには事業運用評価・改善まで、システムライフサイクル全てにわたるITコンサルティングの経験をしてきました。クライアントのニーズを的確につかみ、潜在化している課題も可視化した上で、ソリューションの価値を最大化するBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)などにも取り組んできました。大型プロジェクトのマネジメントのみならず、新規性が求められる高度なプロジェクトの企画・推進が得意で、個社の組織・業務・制度に組み込んでのDX推進や品質管理力に対して当時のクライアントからも高い評価をいただいていました。これらの経験を活かし、事業会社在籍時には、事業企画・市場開拓ロールを担当し、ソリューションをどのように顧客ビジネスに組み込むべきかなどのビジネス展開戦略の企画実行に加え、ソリューションの業界認知向上や業界でのエコシステム活動参加など、業界でのより広い普及振興活動などにも従事していました。
また、直近では、経営コンサルタントとして、グローバルと連携しながらDX戦略立案の支援を主に担当し、日本のクライアントに対して、日本の商慣習・制約に合致したデジタル変革の実現スキームの検討、DX組織に向けた変革やオファリング開発支援などにかかわっていました。
現在、兼務先のデジタル庁では、これらすべての経験を活かし、デジタル政策に係る法案や各種計画の整備などの一端も担いつつ、主に、システム導入プロジェクトにおいて、国民にとって、省庁にとって、最適な制度・業務・システムが実現できるように、各種企画やマネジメントを行っています。

Gen-AX株式会社(技術統括本部・プリンシパルコンサルタント):横山 浩実

Gen-AX株式会社へjoinした経緯と理由

―とても豊富な経験・スキルとパワフルさを感じます。横山さんが、Gen-AX株式会社に入社された理由を教えてください。

キャリアを歩む軸は、”デジタルを使った社会課題解決”

横山
キャリアの大半で取り組んできた「コンサルタント」は、所属会社の立場・性質上「客観性・外部目線」が強く求められ、クライアント内部に深く入り込んだり、時にはクライアント内部の立場から清濁併せ呑む形で、失敗が予見されるような状況でも突き進んだりすることができないジレンマを感じていました。また、プランニングや戦略策定という上流フェーズだけではなく、「ものづくり・サービス提供」フェーズまで支援することが好きで、かつ得意でした。これらが、実際にプロダクトを創り、それを前提としてクライアントへの伴走をメインとするコンサルティングサービスを行う事業会社への転職を考えるきっかけでした。
その中でもGen-AX株式会社を選んだ理由は、今後間違いなく訪れる“AX”の流れの中で、生成AIプロダクト及びそのコンサルティングサービスが社会変革に寄与できる新しい事業になるはずと思い、やったことない・大きなフレームワークと実行力も必要になる環境で自身のこれまでのキャリアとスキルを活かしてみたいと思ったからです。また、Gen-AX株式会社が開発している生成AIプロダクトそのものに将来性・ビジネス価値を大きく感じたのも、惹きつけられた理由の一つです。
また単純に生成AIを活用したSaaSを提供することがGen-AX株式会社の目的ではないんですよね。“生成AIを社会実装していくこと”を目的としている同社のビジョンは、前述のキャリアを歩む軸…“デジタルを使った社会課題解決”と非常に近く、深く共感したというのが入社の決め手です。

―純粋に、安定した大手の外資系を含む企業から、ベンチャー的要素が多いGen-AX株式会社への転職に不安はありませんでしたか。

横山
いい意味で、ソフトバンクの100%出資の会社なので、人事や総務、管理関連などの基本的な制度は整っているので、それほど不安も入社後のギャップもないかなというのが印象です。過去、私自身も転職をしてきたので色々な会社のルールを知っていますが、そうした人事や総務含めた制度面、またワークライフバランスみたいな福利厚生の制度は大手のルールとして、しっかりしていますね。一方で、働く中身に関しては、設立まもなくであり、ゴールは決まっていても、そこに至る道の自由度も裁量も高いというのが、今までと大きく違います。枠に全く縛られず、あるべき形の解像度を上げ、現実的にできることに落とし込んで動いていくというところは、まさにベンチャーならではであり、日々皆さんとディスカッションしながら働いています。

Gen-AX株式会社での、現在の業務内容

―第一号のコンサルタント職での採用ということですが、現在、Gen-AX株式会社ではどんな業務をされているのでしょうか。

経営改革ではなく、業務改革。”いいプロダクト”では当然あるが、プロダクトだけに落とし込まないことがキーポイント

横山
一言でいうと、コンサルティング領域をリードしています。
Gen-AX株式会社の各SaaSを各企業のお客様がスムーズに利用し、価値を創出できるようにするために必要となるコンサルティング支援について、事業計画、オファリング設計から営業戦略立案、実際の提案、デリバリー全般を担当しています。
また、SaaS事業プリセールス部隊がまだ立ち上がっていないので、エグゼクティブ向けのプリセールス業務を担当する機会も多いですし、当然のことながらSaaS事業とコンサルティング事業をどのように組み合わせて顧客価値を創出すべきかなどの観点からの会社全体における事業企画などにも関与しています。

―生成AIを活用した企業向けSaaS自体も新しく、またGen-AX株式会社が行おうとしている「データと生成AIを活用してコンタクトセンター領域の業務効率化、CSにつながるマーケティング領域まで染み出していく」と捉えると、1つ1つの独立したSaaSではなく、一気通貫で説明することも求められると思います。どのような思考とプロセスで日々の業務をされていますか。

横山
まず、私がGen-AX株式会社でこだわりたい“コンサルティング”という言葉の意味合いからお話できればと思うのですが…コンサルティングは、お客様の価値を高めていくために必要なお客様自身の変革を、ある種冷静な客観的視点をもって促して役割を担うべきと思っています。
その上で、DX時代、いや、AX時代のコンサルティング業務においては、“いいプロダクトだから、それを使った変革を支援するコンサルティングが実現できる”ということです。いいプロダクトを創るGen-AX株式会社の同僚のエンジニアを信頼しており、大いに尊敬しています。そして同時に、その“いいプロダクト”を着実に社会実装する、すなわちプロダクトをどう使うかという狭い目線に陥らないようにするということも、変革を成し遂げるためのキーポイントになります。
コンサルティングとしての中立性や客観性をもって、各企業がどのようにプロダクトを価値に転換できるのか、このような視点でエンジニア・企画の方にもフィードバックしています。そういったところがGen-AX株式会社でコンサルティングにかかわる面白味だと思います。いいプロダクトといいコンサルティングが両輪で相乗効果を出し、AXの社会実装を加速化出来るんじゃないかなと思って取り組んでいます。

Gen-AX株式会社で、こんなことに挑戦してみたい

―なるほど。過渡期である生成AIの市場且つ、立ち上がり時期のGen-AX株式会社ではコンサルティングも、エンジニアも、さらにはプリセールスや事業企画が互いに染み出す関係にあるのですね。横山さんがGen-AX株式会社で挑戦したいコンサルティングの理想像について、もう少し詳細に教えてください。

過去を手放すお客様の痛みに寄り添いながら、変革と成長で上書きできるコンサルティングを

横山
コンサルティングは、極端に言うならば、ボトムアップの世界で解決すべきではないと思っています。世の中の誰もが気になっているものは実は課題ではなく、事象であることが本当に多いです。その事象の解決も大切だと思っていますが、それぞれの事象の本質にある課題を明確にし、ベストプラクティスを目指して解決策を実行していくことこそが、コンサルティングの本質だと思います。
Gen-AX株式会社が提供するプロダクトは、そのベストプラクティスそのものです。と言い切れるものを作っていると思っています。いいプロダクトがあるからこそ、将来のあるべき姿からのバックキャストを見通して、今のやり方を手放しながら、そのいいプロダクトを活かしたやり方に変革することが大切です。
とはいえ、前例がないと取り組み始めることすらできない、というのが正直な日本の保守的な会社の現状でもあると思っています。コンサルティングの肝は、前例踏襲を「念のため」などという思いで残してしまう、顕在化できない「無理無駄」を手放させることなんじゃないかとも思っています。そのためには、KPI設定や価値の可視化というのはもちろんやっていくのですが、何よりも関わる人たちのマインドチェンジが大切です。心理的安全性も配慮しながら、過去を手放すお客様の痛みにも寄り添って、変革と成長で上書きするようなコンサルティングをしていきたいと思っています。いいプロダクトを使っていただいて(笑)。

Gen-AX株式会社で、一緒に働きたい人はこんな人

―最後に、Gen-AX株式会社のコンサルティング領域をリードする横山さんが、一緒に働きたい仲間はどんな方でしょうか。

生成AI・AGI・ASIの中でも変わらず必要とされる、”寄り添い力”を

横山
私、コンサルティングをやりたい方は、参謀の役割を果たしたい方だと思っています。経営者としてゴールを定義し組織を動かして経営をしたい方よりも、組織のゴールに対し、自分が大切にしていることのエッセンスも盛り込みながら、どうやって実現すべきかの戦略を立て、各方面を動かして現実にしたい、そんな人に向いている仕事だと思っています。生成AI・AGI・ASIの中で、地に足がついたところから一気に社会を変えたい方がGen-AX株式会社のコンサルタントとして向いていると思います。お客様が今困っていること、つまずいているところに寄り添って、課題として昇華させ、痛みを乗り越え解決することが非常に重要で、そこで一緒に働ける人がGen-AX株式会社のコンサルティングで求められています。
お客様の痛みを、自分の手触り感ある形でお客様と一緒に解決していく。Gen-AXでは、コンサルタント、エンジニア、プリセールスなど様々なメンバーが協業して社会変革を実現していきますので、自身の専門領域を超えて一緒に働ける心のある方が来てくれると嬉しいです。

砂金CEO
私が横山さんを尊敬している点は、「演繹的に考えられる力」を持った方であるということです。客観的に大きな絵姿を描き、その構成要素のそれぞれを連続的に考えられる方って実は世の中にそんなに多くはいらっしゃらないのかなと思います。
このような秀でた才能はGen-AX株式会社だけではなく、ソフトバンクのグループ全体の企業活動に対しても様々な形で価値を届けていくことで、グループ全体の競争力強化も図りたいと考えています。

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