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研究力の見える化

研究者の指標はたくさんありますが、ちょくちょく自分もよくわからなくなるので備忘録としてまとめてみました。

論文の量に関する指標

  1. 公表論文数
    筆頭・共著両方含めた論文数
    筆頭が多いほど研究主導力を示す。選考にも大きく影響する。

  2. 査読付き論文数
    査読プロセスを経た論文数

  3. 筆頭著者の割合
    筆頭著者として発表した論文の割合
    研究主導性を示す。

  4. 国際共著論文の割合
    国際的な共著者と執筆した論文の割合

引用に関する指標

  1. 被引用数
    論文が他の研究で引用された回数
    公表した論文の影響力を示す。

  2. h-index
    定義:被引用数がh回以上ある論文がh本以上ある
    論文の質と量の両方をバランスよく評価できる。
    研究期間が長いほどh-indexの数値も増える。キャリア年数が少ないと低く算出される。

  3. m-index
    h-index ÷ キャリア年数(学位取得後の年数)で算出
    若手研究者には不利なh-indexをキャリア年数で割ることで、年齢による差を補正する。
    m-index≧1.0であれば優秀とされる(高ければ高いほど良い)ため、それを毎年保持することを目標とするのが良さそう。

  4. i10-index
    10回以上引用された論文の数
    高い影響力のある論文をどのくらい書いたかの指標で生産性の高さを示す。

  5. Field Weighted Citation Impact (FWCI)
    論文の被引用数 ÷ 同じ分野、出版年、文献種の論文の世界平均(基準値)
    論文の質の指標として表すことが多いが、研究者単位で算出することも可能。
    FWCI≧1.0であれば分野平均を超える影響力を持つ。
    異なる分野間でも公平な比較が可能。若手は論文数が少ないため不利になる可能性あり。
    Scopusで見れる。

  6. Top n%論文数or割合
    nには10%や25%などが入る。nが小さいほど影響力が大きい。
    Scopusで見れる。

研究資金に関する指標

  1. 研究費獲得額

  2. 競争的資金の採択率
    これらが多いもしくは高ければ、資金獲得能力が高かったり、プロジェクトの規模が大きく、研究計画の品質が良いことを示す。
    内部の競争的資金などの場合はバイアスあり。
    多額の資金を獲得していても、研究成果が伴っていなければ高評価には繋がらない。
    例えば学会発表のみで論文が公表されていないなど。


この他にもいろいろありますが、代表的なものはリストできたのではないかと思います。

自身の研究力を知るためにもみなさんも見てみてはいかがでしょうか?

毎年確認してグラフ化などすれば面白そうですよね。

自分の立ち位置を知ることで、自己の振り返りや課題の明確化につながるかもしれません。

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