「上手い人は多いが強い人は少ない」Justice Esprts Zero所属gucchiの語る安定して勝てるチームとは
1NE Glory Stoneとならび、日本ロケットリーグ界を代表するチームにJustice Esprts Zeroがある。
オセアニアを拠点とするチームであるが、Dore52x、Nunki、mikanという日本人プレイヤーが所属し、活躍してきた。
そこにサブとして参加していたプレイヤーがいた。
gucchi(@gucchi6111)である
現在、同チームはリーグ戦であるPRIMALに出場しているが、今春、進学を機にmikanが脱退。それを機にサブであったgucchiは大会に出場することになった。そして、詳細は不明だが、Nunkiが出場不能な状態になってしまったらしく、現在は仮メンバーとしてNemotoが参加している。
gucchiは元々CoDのプレイヤーであったが、仲間から誘われ、PS4でフリープレイ中だったロケットリーグに出会うことになる。
2015年10月頃である。
「どうせバカゲー」と思っていたgucchiだったが、プレイしたその瞬間から「このゲーム、絶対面白いって!」と言いながらダントツで1人だけハマったという。
こうしてロケットリーグに魅せられたgucchiは、現在まで一度も「ブランクがない」と言うほど、ロケットリーグから離れること無く、プレイを続けた。
現在はSteamに移っているが、PS4時代と合わせてプレイ時間はおよそ5000時間という最古参勢となる。
しばらくすると、gucchiはロケットリーグを通じ知り合った、はげおやじ、サーペントらとPentagonというチームを結成し、大会などで活躍。
実力を買われオセアニアのParadox Gamingに所属。そこから分離したチームJustice Esportsにメンバーがそのまま移籍する形になった。後に、オセアニアと日本人のチームを区別するため、日本チームはJustice Esports Zeroと改名され、現在に至る。
”上手い”と”強い”の違い
今や誰もが認める日本のトッププレイヤーの1人であるgucchiだが「(自分の)センスは人並み」と語る。「同じ時間かけたら僕より上手くなれる人はいっぱいいる」と言う。
だが、彼が重視しているのは”上手さ”ではない。
ここでgucchiが言う上手さとは、フリースタイルやフリップリセットのような、華麗な魅せプレイのことを指していると思われる。
確かに、彼のプレイはそのような派手さは少なく、堅実という印象だ。
ロケットリーグは基本的に3対3という少人数で行われるため、ときに強いクリアボールがそのまま無人ゴールに入ってしまう、ということがある。gucchiはそれが許せないという。
動き方を間違えなければ防げた、というような失点はあってはならない、というのが彼の考え方だ。視聴者からの質問に対しても「立ち回りと技術は7:3」と答える。
「上手い人は多いが強い人は少ない」と語るgucchiの言う強さとは、そのようなプレイを指すのではないだろうか。
彼は「大会では安定して勝つことが大事」であると語る。成功率の低いスーパープレイを一発決めるより、基礎的なことを確実にやっていくことが、長丁場になるほど勝率が高くなる。ということだろう。
gucchiは強い人の例として、海外プレイヤーからKaydop、Tormentの名前を挙げた。
特にTormentは先のRLCS6でベストプレイヤーに選出されたほどであるが、特に目立ったスーパープレイがあったわけではない。だが、随所で鉄壁のディフェンスを見せ、C9を優勝へ導いた功労者である。
プレイヤー目線で見ると、彼のプレイの凄さは分かるはずだ。
長く続けることが大事。そのためのコツとは?
配信では初心者に対するアドバイスなどを頂いたが、結局のところ「いちばん大事なのは長くやること」だと言う。
基礎力を上げるには、地道に努力をするしかない、というgucchiの考えが見て取れた。
ロケリに王道なし。一度もブランクがない彼が言うと説得力がある。
だが、一方で「プレイ時間を重視していない」とも語る。矛盾するようだが、これは一緒にプレイする人にそれを求めない、ということのようだ。
上達するためには、良い環境に身を置く必要がある。
上級者や熱意のある色々な人と、積極的にプライベートマッチやパーティーを組むなどして一緒にプレイすることが効率的であり、そのとき例え相手が自分よりプレイ時間が上のプレイヤーであっても、臆さないで欲しいということだ。
そして、それこそが長く続ける秘訣だと言う。
人にはそれぞれ事情があって、こちらから誘ってもたまたま都合が悪く、断られることもある。だが、一度そういうことがあったからといって、次から誘いにくい、などどいう風には思わないで欲しい。
もっと気軽に誘い合えるような環境、そういうグループ、集まりに参加して欲しいし、もっと多数のグループがあって欲しいと筆者も考える。
世代交代の時がきている
gucchiは現在の日本ロケットリーグ界のトッププレイヤー陣の中では一世代上の年代だ。そのため、今回のPRIMALの結果次第では一線から退くという気持ちもあるそうだ。
海外でもKronoviやKuxir97のような初期のトッププレイヤーが影を潜め、次世代のプレイヤーが台頭しつつある。
日本でもそうなるだろうと言う彼は、今後の注目のチームにUnknownを挙げた。
彼らは現在行われているPRIMALに出場している。世代交代がなるのか?という目線で同大会を観るのも一興かもしれない。
付記
このnoteは筆者の配信『ロケットーーク/第13回ゲスト:gucchiさん』をもとに作成された。
記事中の敬称は省略している。
gucchiさんのYoutubeチャンネル、Twitterともにフォロワーが1000人間近なので(執筆時点)、これを読んで興味を持たれた方はぜひ、フォローをお願いしたい。