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eスポーツタイトルに重要なことは何か? eスポーツ歴20年のわたしからメーカーさんにお願いしたいこと
eスポーツという言葉が一般化してからというものの、開発段階からeスポーツ化を考慮してゲーム制作をするメーカーも多くなった。しかし制作者だからといってプレイヤーとして腕があるわけではないし、その必要もない。
ただそうなるとプレイヤーとしての視点が無いままゲームを作ることになる。実際、eスポーツとして大事なことはなにか? ということを分からずに制作していると思わしきゲームが散見される。
そこでプレイヤー目線でこういうゲームが欲しい、ということを挙げてみよう。
奥深いこと
もっとも重要なところだけど、それができりゃ苦労しないよ、と言われてしまいそう。ここがゲームの肝なのでぜひとも研究していただきたい。練習するほど、知識を増やすほどに差がつくようなゲームがeスポーツとしてふさわしい。
プレイヤースキル制限を設けない
レベルキャップはあってもいいけれどプレイヤーのスキルキャップはあってはならない。
人間の限界に挑戦するのがスポーツだから。100メートル走に速度制限があったら興ざめだろう。
アシスト機能はなくす
FPSではパッドプレイヤーのためのエイムアシストがある。昨今の格ゲーではコマンド技が簡単に出せるような機能がつき、初心者に優しくなった。
こういったアシスト機能は初心者の参入障壁をなくす効果はあるが、競技シーンでは禁止にすべきである。
複雑にする
これで奥深くすることは簡単。だけど人を選ぶゲームになってしまうので注意。例えばLoLのようにキャラを100以上も出すとか、アイテムが何十種もあるとかすればどうしたって理解するのに時間がかかる。でもできるだけシンプルでかつ奥深くすることが望ましい。そのほうが新規プレイヤーが入りやすくなり、運営側のバランス調整の負担が減る。
軽く動作すること
美麗なグラフィックスはeスポーツにおいて重要ではない。それより軽さが重要。ネットコードもしかり。
プロゲーマーは若い選手が多い。子どもは高い機材を買えないのだ。低いスペックのPCでも軽快に動くようにしてほしい。
豊富な設定
グラフィックスの質を落とせる設定は絶対に必要。そして操作設定、ボタンはすべてカスタマイズできるように。マウス感度もできるだけ細かく設定できるようにしてほしい。
キャラクターの性能差がないこと
キャラは見た目の差くらいにしておくこと。これに関しては賛否あると思う。ただキャラ性能差をつけると、そこから永遠に終わらないバランス調整地獄が始まるという覚悟は持っていて欲しい。
相手のスキルを使えなくするスキルは悪手
スキルで戦うゲームで気をつけてほしいこと。やりたくなる気持ちもわかるが、相手に制限を与える系のスキルはただ楽しさを損なうだけ。せいぜいクラウドコントロールくらいにしとくべき。
相手の能力を落とす、制限するよりも味方、自分にバフをかけるスキルがいい。スピード、攻撃力、防御力のアップなど。
アンロックは駄目
条件を達成しないと使えないキャラとか武器とかスキルとかはよろしくない。eスポーツは公平でなければならない。金払えば使えるとかはもう、論外。
レベルは性能と無関係にする
Apexのようにアカウントレベルがあってもいいけれど、それでキャラ性能が上がるとかはよろしくない。
駆け引きがあること
自分との戦い、みたいなゲームもあるが、対戦ならば駆け引きが必要になる。
情報をどれだけ開示するか、ということが駆け引きに影響する。例えばぷよぷよで相手の盤面が見えないとつまらなくなるだろう。
逆にカードゲームで互いの手札が見えたらつまらないだろう。だがゲーム開始前にデッキを公開し合うのはいいかもしれない。
運要素の割合
運要素はあるほどカジュアルになり、なくすほど競技的になる。スマブラの大会でアイテムが出ない設定にしたりするのはそういうわけである。
eスポーツなら完全に無い方がいいかといえば、そうでもない。ある程度はないと、事前の実力差で勝敗が見えてしまうことになる。ある程度の紛れがあったほうが見ている方は楽しくエンターテイメント性は上がる。
ランクマッチ
競技的タイトルは実力差が付きやすい。初心者保護のためにランクマは必須である。
適正ランクに達しやすくする
ランクは同じスキルのプレイヤーがマッチングするためにあるもの。上手い人はすぐに上がるようにすることが大事。低ランクに上級者がいつまでも残っているようでは意味がない。
ランクリセットはなくす
シーズンごとにランクリセットとか、ランクが落ちるとかするゲームがあるが、やめた方がいい。ランクが何のためにあるか分かってない。
パーティーのランク制限をなくす
ランク差がありすぎるとパーティーが組めない? こんなものがあるから下げランが出るんですよ!
それよりランク差がありすぎた場合は勝ってもRPなし、相手のRPも減らない。こうしたほうがきっといい。それじゃやる意味がない? いやいや、初心者を連れての練習にはなる。
キュー中のトレーニング
キュー中に何もすることがないと暇を持て余してしまう。その間にトレーニングができるようにしたほうがいい。
チート対策
もっとも悩ましい問題がこれ。面白さと無関係であり、こんなことに費用をかけたくないが、チーターがいるとゲームがぶち壊しになりプレイヤーが離れてしまう。対策は必須だ。
有料ランクマッチ
これを実施したゲームはないかもしれないが、やってみてほしい。プログラム外でのチート対策になると思う。別に無料ランクマッチも用意すれば反対もすくないのでは?
参加費とすると割高感があるのでバトルパスと一体化するのもいいかもしれない。あるいはここで得た利益はチート対策に回す、というならわたしは文句はない。
チーター隔離サーバー
チーターはBANするのが普通だが、一箇所にまとめてチーター同士で勝手にやらせるという手もある。Fall Guysがそれをやったらしい。
大会、イベント運営を考慮する
eスポーツタイトルであれば、当然に大会が開かれることを考えなければならない。
カスタムサーバー
誰でも簡単に大会が開けるようにしたほうがいい。よってカスタムサーバー権限は一般に開放すべき。
ポーズ機能
大会にはトラブルがつきもの。ゲームを途中で止められる機能はあったほうがいい。
スペクテイター
勉強のため、そして大会配信のためにもスペクテイターはなければならない。
オートカメラ
カメラマンが下手だと大会も見るに耐えなくなる。オートカメラで放っておいても観戦できるようにしてほしい。
デモの録画、再生
大会での不正防止、そしてプレイヤーの参考にしてもらうため、デモの機能は欲しいところ。プロの試合のデモファイル公開もあるといい。
アップデートのタイミング
これは公開後の話になるが、アップデートのタイミングは間違わないで欲しい。大きな大会直前、大会中は絶対避けて欲しい。
競技用安定版を別に用意する手もある。アプデにより予測していなかったバグが出てしまう場合もあるからだ。
充実したトレーニング
キュー中のトレーニングといったが、そもそもトレーニングモードがなければ話にならない。
なんならエイムトレーナーみたいなトレーニングツールを別にリリースすることも考慮してほしい。
参考ゲーム
最後にこれらの条件を満たしている有料ゲームを紹介しておこう。
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