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世の中「根性」でだいたい乗り切れる

今回は根性論についてお話ししたいと思います。


根性論は悪なのか?

見出しの出し方から予想できるかと思いますが、私個人として根性論は悪だと思っていません。

大学生と関わっている中でも、

「つべこべ言わずにやれ」

感じることは多々あります。
ただ、社会の流れとして根性論はタブー視されるようになっており、根性論を唱えることとパワハラ認定されることは紙一重だと感じております。

サイヤ人に学ぶ

以前の危機管理に関する記事でもお話しましたが、人間は苦境を乗り越えることで大きくなっていくと私は思っています。

鳥山明さんが描かれた漫画「ドラゴンボール」に登場する「サイヤ人」という人種は、瀕死の状態から回復した際、戦闘力が大幅に上昇するという特性を持っています(詳しくは上記のURLを参照)。

これは現実世界の人間でもいえることであり、人は苦境に陥ったときに、その状況から逃れようと、もがき、あがきます。そのもがいたり、あがいたりする中で、様々な能力や術を身に付け、少しずつ成長していくものだと考えています。

もちろん、サイヤ人のように瀕死の状況まで追い込むというのは現実的ではありませんが、苦しいことや悲しいこと、悔しいことなど、自分にとってはネガティブな出来事を経て、多くのことを学んでいきます。

理由を求めすぎではないか?

毎日接している大学生を含めた、最近の世の中は、何を行うにしても理由を求められます。

「なぜ、これをするのか」
「これは○○のために行う」

など、行動の一つ一つに理由をつけなければなりません。

研究者の中では若造とは言え、昭和の時代を知るものとしては、今の時代に理由が求められているのも時代の流れとして理解しているつもりです。

そのため、理不尽な要求を黙って飲み込めというような根性論が必要と言っているわけではありません。

ただ、最近は「自分が行動しないための理由付け」をしている学生が多いと感じるのです。

自分の限界すらも知らない学生がほとんどではないかと思います。

歩み

私の大好きな漫画の一つに「あひるの空(講談社)」という漫画あります。

その漫画の中で、以下のような場面が出てきます。

引用:あひるの空 25巻 講談社
引用:あひるの空 25巻 講談社

簡単に場面を説明すると、女子バスケットボール部の監督に主人公の父である鬼監督が就任し、男女合同で合宿をやっている最中、ある女子部員が「もう走れません」と涙ながらに監督に訴えます。

少し省略していますが、その訴えを聞いた時の監督の返しです。

ちなみに、最後のほうにあるナレーションの続きは

「走りっぱなしの奴なんてこの世にいない」
「進んで止まって」
「止まって進んで」
「人はそれを歩みと呼ぶのだ」

となります。

漫画では「精神論」という言葉となっていますが、私が「根性」と呼んでいる考え方とほぼ同義です。

この場面は限界突破を目指した根性論となりますので、先述している私の理由付けの場面とは異なりますが、何かを断念するときに理由を付けるという部分では共通しているのではないかと感じています。

人は苦しい時やつらい時に「なぜこんなことをしているのだろう」「今、こんなことをしなくてもよいのではないか」というように自問自答を繰り返しながら、物事を辞める理由を探してしまいがちです。

もちろん、現状を打破するための分析は大切ですので、そのように思うこと自体が悪いとは思いません。

ただ、どこでどのようなことがどのように役に立つなどということは誰にも予想できません。

私も小学校教員時代に市や研究会などの代表授業者をさせてもらいましたが、その時は「なぜ自分がやらないといけないのだろう」「代表として授業を行う力量が備わっていないだろう」などと考え、代表授業を行うのが嫌で仕方ありませんでした。

しかし、考えても状況は変わらないため、とにかく準備を進め、何とか授業をやり切りました。

その結果、大学教員公募において、授業実践の実績が加味されて採用されることにつながりました。

このように、何がどこで役に立つかなど誰にもわかりません。

話が散らかりましたが、私が言いたいのは、
「自分がいま取り組んでいることがどこにつながっているのかなどわからないのだから、あれこれ考えず、つべこべ言わずにやれ」
ということです。

そして、理由など考えずに取り組んでいたら、たいていのことはクリアできていたと、後々気づくものだと思っています。

今回は根性論についてお話ししました。

大学生に限定していえば、課題やテストなどにどのような意味があるのかなどいちいち考えず、とにかくがむしゃらにやれ、と言いたいです。

それがどこにつながっているかなどは知りませんが、「がむしゃらに取り組んだ」という経験は決して無駄にはならないはずです。


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