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【ワークショップレポート】双眼鏡をもって動物園に行こう!

カメラレンズや双眼鏡などで有名なドイツの光学機器メーカー「カールツァイス」とコラボして、動物たちの生きる知恵をテーマにした親子講座を開催しました。

午前中にGEMSワークショップで想像を膨らませたら、午後からはカールツァイスの双眼鏡をもって上野動物園へ。本物の動物を世界最高峰の双眼鏡で親子でじっくり観察しながら、知っているようで意外と知らない動物の体の構造に迫りました。

動物たちはどうやって身を守っているのだろう?

動物たちは生き残るためにさまざまな工夫をしています。
GEMS『動物の自己防衛』は、そんな動物たちの生きる知恵を工作をしながら学ぶプログラムです。

まずは恐竜時代にタイムスリップして、恐竜たちの「身を守る工夫」について考えてみます。巨大な恐竜たちが闊歩していた弱肉強食の時代。それぞれの恐竜たちは鋭い歯や爪、巨大なしっぽなど、身体を進化させていきました。

そんな時代に、歯も、爪も、トゲも、硬い皮膚も何も身を守る手段をもたない最弱の生きものが生きていて、肉食のティラノサウルスと遭遇したら…。

あっという間に食べられてしまいます(笑)
子どもたちは劇を見ながら「あーぁ」「それじゃだめだよー」とため息。

じゃあティラノに食べられないように、この生きものを強くするアイディアをちょうだい!と言うと、「ギザギザの歯!」「大きいしっぽ!」「羽で飛べるようにする!」など、どんどん声が上がります。

それを紙で作って装備させると…すごく強そう!

そして、一人ひとりに弱い動物の型紙を配り、恐竜時代でも生き残れるように、強い生きものに進化させる工作がスタート!

実際の動物がやっている防衛手段だけでなく、これだったら身を守れるという方法であれば火を噴いてもビーム出してもOKという自由な設定なので、子どもたちの柔軟なアイディアが大爆発!

たれ耳で可愛いと見せかけて、するどい爪や歯が狂暴!
バリアーを張っている!?
縞模様の目くらましと、電気が出るトゲで防御
脚をパワーアップさせて跳んで逃げる!
型紙の原型がないぐらい改造
弱点が見つからない…!

どんどん強くなっていく元・弱い動物たち。そこに、お父さんお母さんティラノたちが襲い掛かってきます!

それを子どもたちは身に着けた防衛方法で抵抗
角でえいっ!ティラノを追い払う
うっかり食べられちゃったら、その場で弱点を克服するように進化!

動物の気持ちになって自分で身を守る方法を想像してみることで、本物の動物はどうやって身を守っているのだろうという興味がわいてきます。

現存する動物の自己防衛もチェック
午後から使う双眼鏡の説明も聞いて、わくわくが高まります♪

午後は、上野動物園に行って双眼鏡で動物をじっくり観察!

お昼休憩をはさんで、午後は上野動物園へ。
世界最高峰のカールツァイスの双眼鏡をもって、本物の動物たちを観察しに行きます。

天気は快晴、小春日和

カールツァイスの双眼鏡の特徴は、視野がくっきり明るく、写真のように平面で像を捉えられるところ。離れた動物の細部までくっきりと観察することができます。

すると、自然と子どもたちが動物を見る視点が変わってきて、カンガルーを見ても「意外と爪が鋭い!」と、一般的なカンガルーの特徴とされる部分とは違うところに注目するように。

「蹴るだけじゃなくて、あの爪でも引っかくのかなぁ?」
「ここがよく見えたよ!」
猿山の猿たちも見分けられる?
観察したことはワークシートに記録

最後はおやつを食べながら、グループごとに一日のふりかえり。どの動物が強そうだった?双眼鏡で観たらおもしろかった動物は?など、話に花を咲かせながらゆるやかにプログラムが終わっていきました。

お互いのワークシートを見せ合いながらぺちゃくちゃ
久しぶりに座ってほっと一息

“見る”の先へ。

双眼鏡は、身の回りの世界を見る視点を変えてくれます。
遠くのものを近くに、そして全体で見ていたものを部分で。でも、それを子どもたちが意識して使いこなすのはちょっとレベルが高い話。

そこで、今回はファシリテーションスタッフが一緒に動物園を巡りながら、「この動物はどこで身を守っていると思う?」「さっきの動物と比べて、この動物の毛並みはどう違う?」などと子どもたちに問いを投げたり、ワークシートに観察結果をまとめるサポートをしたりしました。

視点を変える道具である「双眼鏡」と、視点を変える問いを投げてくれる「ファシリテーター」。この2つが合わさることで、ただ動物を見るだけではない、感性と思考の世界が広がっていきます。

一緒に観察をしながら問いを投げる
チームごとに、どの動物を見に行くか相談

また、午前中にGEMSワークショップをすることで、「本物の動物はどうなっているんだろう?」「詳しく観察してみたい!」という知的好奇心をくすぐり、大人に言われたものを見るだけの観察ではなく、自分が見たいものを選び取って観るということができていました。

サイエンスワークショップ×生きもの観察という新しい可能性を感じた一日でした。


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