出世したい独立したいと考えている方へ
花の仕事で将来出世したい、独立して会社を経営したいと思っている方はどのような行動・意識・技術が必要なのか、私の経験から思うことを書きたいと思います。
ただ単にアルバイトをしている、出世や独立を考えていない方には少し不愉快な内容かも知れません。
結論
従業員時代はお金をもらいながら経験ができる重要な時期なので、独立に向けて準備とスキルを多く身につけておこう。
行動
花屋で重要な行動は3つあり、まずは「気が利く」ことです。
気が利く人はお客さんにも上司にも同僚にも好かれるので必ず気が利く行動をしてください。
花屋に限らず小売業では「気が利かない人=仕事ができない人」と考えていいくらいなので、これができなければ接客には向いていないと思います。
次に仕事の早さです。
言われたことややることの優先順位を正しく判断し、相手にストレスを感じさないよう努力しましょう。
手抜きをするということではなくいかに効率のよい仕事ができるかです。
良いお店でも会計で待たされただけで「もうあの店にはいきたくない」と思うのがお客様ですので、スピードもサービスの一部だと思い早く正確に作業ができるようになりましょう。
最後は笑顔です。
よく笑う人には人が集まります。
仏頂面の人から花を買いたい思うはずがないので、努力して笑いましょう。
同僚や上司に対しても愛想よく振舞うことは大事なことで、嫌なことがあって気分が悪くても、上司に怒られても、周囲の人に不快感を与えないようにしてください。
お客さんからするとあなたの今の感情など関係なく、求められることは気持ちの良い接客対応です。
意識
従業員の時からきちんと利益率やコスト削減を考え、広告やホームページなどの販売促進業務も進んで行うようにしてください。
独立した際には顧客0人からのスタートですのでどうやればお客さんが増えるのかの経験は必ず役に立ちます。
商品単価や客単価は地域・客層で大きく異なるので、自分の狙いたい客層の趣向を掴んでおくことが大事です。
技術面
花屋で働いていると最も気になるのが技術力です。
技術を習得するには社内で一番腕がいい人を見るのではなく、自分がお客になったつもりで他社の商品をたくさん見てください。
自分だったらこんな花を贈りたい、この予算でこれならお買い得だ、この包装は素敵だ、など多くの発見が出てきます。
そしてなぜその商品に魅力を感じたのかが重要で、それこそが売れる要素であり商品力というものです。
自分の自己満足のような商品ではなく、お客さんが満足する商品を作ることが花屋のプロとしての技術力です。
不平不満は外部で発散
会社の不満、上司の不満、給料の不満など働いているとたくさんの不満やストレスを感じますが、こういった不満は社内の同僚・部下にではなく外部の友人などに言って発散してください。
社内での発言は必ず上司や経営者まで伝わりますので、不用意な発言はあなたの出世を妨げることになるかも知れません。
社内で良い立場にいなければ重要な仕事や経験ができず無駄な時間を過ごすことになるので、自分の不利益になる言動・行動をしないようにしてください。
従業員と経営者は立場が全く違うことを理解する
花屋は小さな会社組織なので同じ店に長く勤めると経営者との距離が縮まったような気がしますが、私も従業員と経営者を経験しましたがこれは従業員側の思い込みです。
経営者というのは従業員と目線が全く違うので、日常の会話で話す内容はあなた(従業員)の目線に合わせて話しています。
従業員は法律で守られていて危機感など感じることなく毎日を過ごせますが、経営者は激しい競争の中で戦いなんとか生き抜いている強者ですので、従業員の感覚と大きく異なるのは当然の事です。
会社の経営や財務状況など従業員の立場では経営者の考えが理解ができないので、そういった経営に関する意見は経営者と話がかみ合いません。
自分の経験値アップのために経営者とは上手に付き合い、気に入られるように接していろんな仕事をやらせてもらいましょう。
現実社会は強者だらけ
自分が将来独立し開業するつもりであれば、とにかく従業員時代に良いことも悪いこともできるだけ多くの経験をしてください。
それぞれの立場を経験していれば自分がトップに立って組織を形成する際に必ず役に立ちます。
お金をもらいながら自分の将来の勉強をさせてもらっていると考えて、困難から逃げず、面倒な仕事を避けず、問題があれば進んで解決するように行動してください。
独立すると戦う相手(同業者)は強敵ばかりです。
学生時代に部活をした方であれば毎日朝練して学校が終わった後も必死に練習したのに、大会に出ると遥かにレベルが違う人を見たことがあると思いますが、そういった人はハイレベルな相手と日々戦い実力を磨いています。
ビジネスの世界も同じで自分自身のペースで仕事を覚えて休みの日には遊ぶことを考えているようでは絶対に負けます。
自分の最終目的は?
花屋に勤めていろんなことを経験しやっと開業したところで、あなたの隣にはもっと努力した人が同じように開業するのが現実の社会です。
朝から晩まで働いてブライダル・イベント・一般ギフト・営業までを極めたような人たちと今度は「本当の競争」をし、そして毎年のように続々と若く新しい花屋が新規オープンし顧客を奪われていく中で勝利し続けなければ、あなたの会社は破綻します。
きっと「従業員時代はぬるま湯だった」と気づくのはこの時でしょう。
部活であれば負けてもいい思い出が残りますが、ビジネスで負けたら悲惨な思い出と借金だけが残り、全ての責任を自分一人で負わなければなりません。
逆に経営を勉強しアイデアと行動力を発揮して成功すれば、従業員時代や同世代と比べて倍以上の収入を獲得できます。
会社を大きくし従業員を雇用し納税することは立派な社会貢献で、そこに至ればまた別の世界が見えると思います。
自分で始めるビジネスの最終目的は何かを明確にして、目標に向かいブレない道を一歩ずつ進んでいきましょう。