見出し画像

花屋は岐路に立っている

花の業界に入って28年。
アルバイトから始めて今は経営者になりました。
フラワーギフト専門の花屋向けの私見です。


結論

売価を見直すのは今がチャンス
生き残っていくには耐えるのではなく変化すること

花の価格が高騰していると話題ですが

私も含めて花屋の経験が長いと今の花相場に驚愕しますが、今まで花を安く売りすぎていたのではないかと思っています。
花が高いと感じているのは私も含め40代以降の「花屋オーナー」の感覚。
これから人件費も花も当然昔に比べて高くなっていくので先入観や固定概念を捨てて時代に合わせた販売価格にする必要があります。

優秀な人材がいなくなる

花屋の従業員として求められるスキルは花の制作技術だけではなく、電話対応・接客・事務作業・配送・仕入れなど多岐にわたります。
他の業種を見渡すと単純作業のアルバイトでも時給1,300円に達している中、花屋の給与面ではアルバイト時給1,000円前後、正社員で月給25万円程度でです。
20代だとこれでいいかも知れませんが30代40代になっても大きく収入アップが見込めなければ、いくら花が好きでもこのままでは職業として花屋を選ぶ人は減り、優秀な人は花業界から離れていくと思います。

インフレを経験していない

問題は値上げを考えたところでデフレの時代しか知らない私たちは、値上げはお客が減るし抵抗もある、そもそも値上げの仕方がわからないということ。
低価格こそ正義、値上げをしないことが誇りと思い込んでいた長年のマインドを変えるのは難しい。
しかしこれからも良い品を提供していきたい、良い人材を集めたいと思うなら販売価格を上げるしか生き残る選択肢はない。
コストプッシュではあるもののインフレは皆が求めたことで、花屋も販売価格を見直す今まさに「その時」だと思います。

今は耐えるのではなく変わるとき

今のままでは淘汰されるという危機感を持ち、時代の変化に合わせた花屋だけが残っていく「岐路」に立っていると感じています。
高い高いと言うのではなく今の仕入れ価格を標準にした価格を設定して継続していくことが重要ではないでしょうか。
そして自分や従業員の時間と技術を犠牲にしてお客へ安く提供することや、
お客へ値上げを謝りながら、ただただ疲弊していくのはビジネスとして間違っていると感じています。
ただし、ただ単に値上げするのではなく工夫と努力を重ね魅力的な商品を提供することこそフラワーギフト店の目指すところだと思います。
昔ながらの販売スタイルでいいのか?今までと同じ商品でいいのか?
一考してみてはどうでしょうか。


いいなと思ったら応援しよう!