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花屋のSNS発信は必要なのか?

花の業界に入って28年。
アルバイトから始めて今は経営者になりました。
ギフトメインの花屋が発信するSNSの重要性について書きます。

結論

SNSで花は売れるので真剣に取り組む価値はある

お客の注文までの行動の変化

私が花屋に就職した1995年、今から28年前はスマホもネットもない時代だったので、集客するには➀お店をきれいに見せる②良い立地に出店する③雑誌に広告を載せるくらいだったと思います。
通勤や散歩のような日常で花屋を見つけ、花を注文する際には「あそこに花屋があったな」と思い出して買いに行く方が多かったと思います。

2002年頃からはインターネットの普及で近くの花屋を検索し、ホームページの情報などから店舗の比較ができるようになりました。
自分の好みに近い店を見つけてお店に行く、または電話で注文をするというのが多くなり店舗よりもホームページのデザインや商品の写真が重要視され、ネット検索の表示順が大きく売り上げに影響します。

2023年の現在はどのように花屋を探して購入しているのか?
インスタグラムやYoutube、ツイッターなどSNSの時代でどうやって花を販売すればいいのか?
私見ではありますが私なりに情報を集め分析し実験した内容をご紹介しますので花屋経営の参考になればと思います。

インスタグラムでの実証結果

数年前からインスタグラムで発信をしていましたが注文は「0」でした。
フォロワーが少ない(500人程度)というのが原因なのか、そもそもSNSで花の注文をする人がいるのか?
中にはフォロワーが数万人もいる花屋がありますが売り上げにつながっているのか懐疑的でした。
そこでフォロワーが増えれば花の注文が本当に来るのかを実験してみようと決め、2022年10月からインスタグラムをメインにフォロワー獲得に本格的に取り組みました。
2023年3月18日時点でフォロワー数は約7000人になり月間13万円ほどの注文があります。
ちなみにYoutube0円、TicTok0円。
どうやらインスタグラムはフォロワーが10000人くらいいれば月間で20万円ほどの注文がきそうな気がします。

SNSのメリット・デメリット

SNSの良い点は多いです。
➀運用費用はそれなりにかかるが実店舗の出店費用や人の雇用などが発生しないので結果コストを低く抑えることができる。
②注文客の範囲が日本全国になるので新規客獲得につながる。
③注文ルールを決めて自店の都合に合わせて注文を受けることができる。
④配送は基本的に運送会社を前提にすることで自社配送の負担がなくなる。
⑤撮影はスマホでOK。

デメリットもありますがやる気次第のような気がします。
➀動画の場合は編集に時間がかかる。
②投稿内容は何でもいいわけではなく、多くの人に響くような商品にしなければならない。
③フォロワーが増えなければただの労力で終わる。

新規客獲得こそが生き残る道

花の価格高騰や人材不足が今後さらに深刻になると思います。
できるだけ人手をかけず収益が多い仕事を増やさなければなりません。
花屋の経営は「新規客」をいかに獲得できるかが生き残る道だと考えているので顧客を離さない努力以上に新規客獲得に力を入れることが重要です。
私の店は福岡県にありますがSNSを見た愛知県の方から注文がありました。
愛知県で購入するはずだった花を送料までかけて福岡県で購入されているのです。
愛知県の花屋は目に見えないSNSで知らないうちに福岡の花屋にお客を取られてしまった。
いまは店舗を持たないSNSに特化した花屋も多いので、実店舗だけで営業している店は実際にはかなりの注文を失っている可能性があります。
これからは実店舗で仕入れた花を店に並べて客を待つスタイルでは絶対に負けます。
活用できるものはなんでも活用して挑戦しなければ生き残れない時代になっていると思います。

SNSでなにを投稿すればいいか

花屋の投稿を見ると入荷した花の紹介や営業日のお知らせ、商品なのか趣味なのかよくわからない画像などが多くみられます。
投稿の趣旨がぼんやりしているのでフォローされることは少ないと思います。
よく考えてほしいのですがこの投稿内容でその花屋に興味を持つ人がどのくらいいるでしょうか?
入荷した花の紹介は例えるならカレー店がジャガイモを紹介しているようなものです。
ギフト花屋が投稿すべきものは多くの人々へ「商品」や自店の「ポテンシャル」を知ってもらい、興味を持ってもらうことで注文につながります。
もしヒマワリが入荷したら花単体の投稿ではなく
「誕生日プレゼントにぴったりのヒマワリを使った3,000円の花束」を投稿することで具体的な価格帯やボリューム感などイメージしやすいのではないかと思います。
さらにデザインやラッピングなど工夫して、その店に注文しなければ買えない商品ができれば大きなチャンスになるはずです。

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