簡単、お手軽! フルイドゲルの作り方
フルイドゲル(fluid gel)、そのままだと「流体ゲル」という意味ですが、実際には小さなゲルの粒子が分散した液体のことです。
以前、ジェランガムで作るフルイドゲルをご紹介しました。
ただ、ジェランガムは入手し難く、価格も高いです。
そこで、今回は安価で入手し易い材料を使ったフルイドゲル作りをご紹介します。
用意するのは人工イクラ実験セットです。
これなら簡単に入手出来ますし、価格もあまり高くありません。人工イクラを作る事もできます。
人工イクラ作りでは、アルギン酸ナトリウムという多糖類をぬるま湯に溶かし、1.3%の水溶液を作ります。
フルイドゲル作りでは、その半分以下の0.5%の水溶液を調整します。
具体的には、アルギン酸ナトリウム粉末0.5gを100ml(g)のぬるま湯に混ぜて溶かします。
実験セットに付属のスプーン半分程度の量が0.5gです。
粉のカタマリが出来ると溶かし難いですが、そのときは冷蔵庫に一晩入れておけば、水がカタマリ全体に浸透して溶かし易くなります。
綺麗に溶けたら、1%の乳酸カルシウム水溶液を50ml作ります(量は任意)。
これは人工イクラ作りと同じです。そして、簡単に溶けます。
この乳酸カルシウム水溶液10~20mlを、アルギン酸ナトリウム水溶液に少しずつ加えます。
ポイントは、アルギン酸ナトリウム水溶液をスプーンで混ぜながら加えることです。
素早く混ぜながら乳酸カルシウム水溶液を加えると、アルギン酸ナトリウム水溶液がゲル化を始め、そしてバラバラになったゲルができます。
混ぜ続けると、ゲルが細かくなり、フルイドゲルになります。
サラサラとした触感のフルイドゲルが出来ました。
何に使えるかと言われると微妙ですが、実験セットの材料は食用可なので、
抹茶やジュースなどをアルギン酸ナトリウム水溶液に混ぜてフルイドゲルを作れば、サラサラとした食感のオリジナルデザートになると思います。
フルイドゲルは化粧品などにも応用されていますが、デザートの方が簡単に応用できると思います。
ちなみに、寒天を砕いて作る方法もあります。
寒天は硬くて脆いので簡単に砕く事が出来ます。
寒天粉末を水に入れて煮溶かし、冷やすとゲル化します。
0.8%くらいの濃度で作られることが多いですね。
細かくなるまで潰したつもりですが、フルイドゲルにはなりませんでした...
大雑把に砕いた後、ミキサーにかけると上手く出来るかもしれません。
やはり人工イクラと同じ材料で作るのがお勧めですね。
今回使った実験セットの材料は一部しか消費しないので、人工イクラも作ることが出来ます。
人工イクラについては過去記事を参照ください。
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