安定な準結晶を発見した蔡安邦(さいあんぽう)教授
先日、2011年のノーベル化学賞「準結晶の発見」について記事を投稿しました。
その中で、準結晶の存在を確固たるものにした、「安定な準結晶」の発見について触れるのを忘れていました...。
準結晶の合金は熱的に不安定だったのですが、
1987年、当時、東北大学金属材料研究所の大学院生だった蔡(さい)教授が、アルミニウムと銅と鉄の合金で安定な準結晶を発見し、準結晶の存在を決定的なものとしました(記事に加筆済)。
蔡安邦 元東北大学教授(https://www.miraikan.jst.go.jp/event/1112022010275.html)
台湾出身の蔡教授は日本で準結晶の研究を行い、100種類以上の準結晶を発見し、日本IBM科学賞や紫綬褒章など、数々の賞を受賞しています。
しかし、2019年5月25日、出張先の台湾で急逝しました。60歳でした。
実は今日知ったので驚きました...。
ノーベル化学賞を受賞したダン・シェヒトマン教授と蔡安邦教授(http://shinbun.fan-miyagi.jp/diary/20120324221623.php)
2011年のノーベル賞発表後、蔡教授の解説を何度も見て準結晶について勉強したので、会ったことはないんですが、何となく身近に感じていました。
ご冥福をお祈りいたします。
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