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ハイドロゲルの農業への応用と緑化

多量の水を保持するハイドロゲル。
古くから緑化や農業への応用が試みられています。
その中で最も成功しているのが、メビオールだと思います。
メビオール株式会社は、ハイドロゲルで高品質の野菜や果物を生産する方法を確立し、屋上の緑化なども行っています。

メビオール社のアイメック®(フィルム農法)は素晴らしいもので、土を使わず、薄いフィルムの上で植物を栽培することが可能です。農業未経験者でも短期間で作物が作れるようになるというメリットもあります。
十年以上前から事業を行っているため、ご存じの方もおられると思います。

屋上の緑化などには、吸水ポリマー(高吸水性樹脂)として知られる、ポリアクリル酸ナトリウムを使用しています。
なるほどと思ったのが、法面(のりめん)の緑化です。

道路の両側に作られた法面(Wikipedia)

法面(のりめん)とは、切土や盛土により作られる人工的な斜面のこと。道路建設や宅地造成などに伴う、地山掘削、盛土などにより形成される。
(中略)
土がむき出しの状態では雨水や地下水などの表流水や浸透水、または風化の影響を受けやすく、こうした作用から斜面の表面を保護し長期的に安定した法面を作るために「法面工」が施される。大きな斜面になると崩壊を防ぐために中腹に水平な段を設けており、これを「小段」と呼ぶ。

Wikipedia

ゲルを法面に吹き付け、緑化を行います。
高吸水性樹脂は自重の100倍以上の水を吸収します。

しかし、単に高吸水性樹脂の粉末をまけば良いのかと言うと、そうではありません。

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