スライムの研究とドラクエ
33年前の今日(5/27)、ドラゴンクエストが発売されました。
愛嬌のあるスライムと、オープニングで流れるドラゴンクエストマーチは、
ゲームをプレイした事がない人でも分かるんじゃないでしょうか。
もしもドラクエが無かったら、僕は違う人生を歩んでいたかもしれません。
というのも、研究の方向性がスライムの影響を受けているんです。
シンプルなのに不思議な魅力を持つスライム。
スライムは一体何で出来ているのか?
どうやって動いているのか?
ドラゴンクエストⅤの「スライムレース」を見たとき、
そんな疑問が浮かびました。
そこで、スライムと同じような性質のゲルを作ろうと思いました。
おそらくスライムは水ではなく、油状の液体を含んでいると思われます。
ただ、油状物質は扱いが大変です。
なので、水を含むハイドロゲルで作ることにしましたw
もちろん、スライムと言っても、洗濯のりとホウ砂で作るスライム(ドロドロしたもの)ではありません。
これではないですね。
これですw
スライムは大きく変形するのに、よく弾みます。
弾ませるには硬さが必要です。
でも、柔らかくないといけません。それでいて簡単には潰れない強度も必要。
透明性もないといけませんね。
ベタベタしているのは駄目です。スベスベで、触り心地も良くないといけません(たぶん)。
しかし、何らかの液体を大量に含んでいると、それだけ重くなって弾まなくなります。
・・・そう、かなり難しいです。
とはいえ、ある程度材料や作り方に目途はついてきました。
少し弾んで、柔らかく、押せば大きく変形します。
大きく変形させても、すぐに元の形に戻ります。
透明感もあります。
良い感じですねwww
ギュッと強く押しても潰れたり傷つくことはありません。
触り心地も良く、ずっと触っていたくなります。
弾ませてみると...
良い、良いぞ!
ちなみに、3~4cmくらいの高さから落として撮影しました。
更に、スライムは温泉に浸かっていることもあります。
つまり、40℃くらいのお湯で溶けてはいけませんw
実験の結果、50℃を超える熱湯に30分漬けても溶けませんでした!
これも思惑通りです。
お前は何の研究をやってるんだ、と言われそうですが...
今やってる研究に「新規高弾性率ゲルの研究」と言うのがあるんですが、
実はこれがスライムの研究ですw
結構長く研究してますが、学会やイベントなどで発表したことはありません。
感覚的にしかやってないので、発表できるようなデータが無いんですよw
この記事が初公開です。
最近のドラクエはスライムがよく動くので、参考になります。
ドラクエ11やビルダーズ2をプレイしながら、スライムの動きを見てゲルについて考えています。
「ボク わるいスライムじゃないよ」
さすがに喋るのは無理かな...
サークル内でスライムの作り方動画を公開しています。
もしよろしければ、ぜひご参加ください。