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計算化学とコンピュータ

化学反応のシミューションには膨大な計算が必要で、かつてはコンピュータによる複雑なシミュレーションは夢物語でした。
しかし、コンピュータの急速な進化によって状況が変わってきています。

かつては理論化学者だけが扱っていた計算化学も、実際の合成に活用されるようになりました。シミュレーションで合成方法を絞り込む、安定な分子構造を把握するなど、計算化学は重要な役割を担っています。
仕事をしていて、「これは計算化学で予測したものなので、実際に合成してみたわけじゃないんですよ(笑)」なんて話をされたこともあります。

特に、医薬品は研究開発にコストがかかるため、高度なシミュレーションを使うことで時間とコストを大幅に削減できるとも言われています。

今はノートPCでも処理能力が高くなったため、条件を限定した計算なら数時間で出来るようになりました。
ちなみに、計算化学は計算をスタートさせたら終わりではありません。計算途中で反応が上手く行っているか確認し、時には軌道修正が必要です。
もちろん、計算をスタートさせる前にも様々な準備が必要です。
学生の頃、計算化学の講義で何度も失敗して泣きそうになりましたw
4日かかる計算が変な結果になっていたとき、投げ出したくなりました...

計算化学は実際に実験を行うのと同じくらい大変なんです。
複数の計算(反応)を同時に進行させ、その間に終了した計算結果を解析する。プログラムも書きます。
僕には向かないですねw

特に、スーパーコンピュータを使えば、ノートPCで数十年かかる計算を数時間で行う事も出来ます。
以下の書籍には、スーパーコンピュータの進化でどんな未来になるのかが詳しく書かれています。とても面白く、読んでいるとワクワクするのでお勧めです。

僕も趣味の研究に計算化学を導入しようとしたことが何度かありますが、
正直なところ、あまり活用できていません...
でも、一度だけ、蒟蒻の研究で役に立ちました。
この時だけは大学で講義を受けていて良かったと思いましたw

読んでいただけるだけでも嬉しいです。もしご支援頂いた場合は、研究費に使わせて頂きます。