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タブレット端末で顕微鏡観察

なんでスマートフォンじゃないの?
と思いますよね。
それには理由があります。

今回はこの顕微鏡キットを使い、色々な物を観察してみます。

レンズの付いた台の上にスマートフォンを置き、レンズから見えるものを撮影します。
ただ、最近のスマートフォンのカメラは複数のレンズが付いていることが多いですよね。
僕が持っているスマートフォンも二つ以上のレンズがついています。
でも、ご紹介するスマホde顕微鏡は単眼を想定したものです。
購入した当初は、レンズが一つのスマートフォンを使用していたんですけどね...

そこで、タブレットで撮影してみようと思いました。
タブレット端末の多くは、今もカメラレンズが一つです。
今後変わっていくかもしれませんが、この記事を書いている時点では、複数レンズを搭載したものは僅かです。

スマートフォン用の顕微鏡キットは、レンズに直接取り付けるタイプもありますが、ご紹介するものは台に置いて操作するため、焦点距離を正確に調整できます。
さらに、試料台にLEDライトが付いているため、よりはっきりと試料を観察することが可能です。
また、レンズも三種類あり、約2~16倍で観察することが出来ます。
カメラのズーム機能を合せれば、最大約80倍まで観察可能です。

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ちなみに、タブレットにはiPad mini(第五世代)を使いました。
あまり大きなサイズだと台に載せにくく、安定しません。
8インチ以下のタブレットを選んで下さい。

まずは付属のサンプルを観察してみます。
試料台にサンプルの挟まれたスライドガラスを置き、タブレットのカメラ部分をレンズに合わせます。

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そして、横のダイヤルを回してレンズの高さを調整し、ピントを合わせます。大きな画面なので、とても見やすいですね。
サンプルにはコットン、シルク、ウールの三種類の天然繊維が入っています。

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こんなふうに見えます(写真は着色されたコットン繊維)。
結構よく見えますね。

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レンズの倍率を変えてみました。
繊維がどんなふうになっているか、より細かく見ることができます。
レンズの倍率が上がるとピントの調整が難しくなりますが、普通の光学顕微鏡よりも合わせやすいですね。
レンズを覗きながらだと、目が疲れますが、大きな画面をみながらなので楽です。
ピンチアウトで簡単に拡大できる点も良いですね。

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続いて、不織布を観察してみます。
文字通り、織らない布です。
一般的には、ウェットティッシュやマスク、空気清浄機のフィルターなどに使われています。
今回は、化学実験に欠かせないキムワイプを観察します。

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たくさんの細かい繊維が複雑に絡み合っていますね。
倍率を高くすると、繊維一本一本がよく分かります。

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セルロースの繊維ですね。

次は、吸水ポリマーを観察してみます。
まずは乾燥した状態です。
ある程度高さのあるものは、LEDライトを取り外して観察します。
ライトはこんな風に横に置いて使うこともできます。

ライト分離

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綺麗なビーズ状ですね。
では、水を吸収させてみます。
水を与えると、あっという間に水を吸収します。

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外から内側に向かって少しずつ膨らむので、外側だけ膨らんで歪な形になっています。
数時間経過すれば全体が大きく膨らみ、綺麗な球状になります。

次は、額に貼る冷却シートを見てみます。

無題

綺麗なゲルですね。
そして、ここにも不織布が使われています。不織布の上にゲルが貼り付けられているんです。
具体的な材料は分かりませんが、粘着性と吸水性の高さから、カルボン酸のような荷電基と水酸基を沢山持った高分子が使われていると考えられます。

続いて、凍みこんにゃくです。
蒟蒻を時間をかけて凍結乾燥することで出来るのが、凍みこんにゃくです。
普通の板蒟蒻とは違った食感を楽しむことが出来ます。

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こんなふうに、たくさんの穴が開いているのが分かります。
凍結させて出来た氷の結晶が周囲を押し広げて穴を作るんです。
凍みこんにゃくを水に漬けても、元のこんにゃくには戻りません。
蒟蒻を構成している高分子が密に凝集して絡み合い、解けなくなるんです。

次は塩の結晶です。
塩の結晶もよく見えます。

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ただ、今回使ったものはあまり綺麗な結晶ではありませんでした。
一度溶かして、再結晶させた方が良かったですね。
もし、観察した結晶がいまいちだと感じたら、再結晶させてみて下さい。

最後に、乳液を観察してみます。
乳液は水と油性成分を混ぜて作ったエマルションの一種です。
水の中に小さな油滴が分散しています。

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顕微鏡でみると、とても細かい粒が分散しているのが見えます。
粒に見えるのが油滴ですね(大きな粒は気泡です)。
同じエマルションのマヨネーズも観察してみたんですが、こちらは倍率を最大にしても何も見えませんでした。
乳液よりも細かいエマルションなんでしょうね。
もっと薄く広げて上手くピント調整すれば見えるかもしれません。

色々見てみましたが、結構よく見えますね。
普通の顕微鏡よりも観察し易く、簡単に写真や動画を撮れるのでお勧めです。
タブレットでも、台に載せて片手で支えれば十分に撮影できます。
台と同じ高さの支えがあれば、手で支える必要はないので、より観察し易くなりますね。
興味があれば、ぜひ試してみて下さい。





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