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未来を拓く核融合技術とは?

核融合技術は、簡単に言えば、非常に高い温度や圧力の下で、軽い原子核(例えば、水素の原子核)が融合して重い原子核(例えば、ヘリウムの原子核)になる際にエネルギーを放出する現象を利用する技術です。
核融合技術は、太陽や他の星々がエネルギーを生み出す仕組みを人工的に再現しようとするものなんです。

まず、核融合とは何かを理解するために、原子核について説明します。
原子核は、原子の中心部分にある非常に小さな領域で、陽子と中性子という粒子でできています。通常、原子核はとても安定していますが、特定の条件下では、二つの原子核がくっついて一つの新しい原子核になることがあります。これが「核融合」と呼ばれる現象です。

太陽では、この核融合が自然に起こっています。太陽の中心部は非常に高温で、約1500万度にも達します。この超高温のおかげで、水素の原子核が互いに衝突し、融合することができるのです。融合した結果、ヘリウムができ、その過程で大量のエネルギーが放出されます。このエネルギーが、私たちが地球で感じる太陽の光や熱の源になっているのです。

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