MUROやD.Lが愛したブランドelements of style
ラッパーは自身がどんな音楽を作るのかは勿論、自分をどう魅せるかなど着る服のデザインやブランド、コンセプトに拘る人も多く、当時のヘッズもラッパーが何を選んで着るかにも注目していた。
95年当時、俺が音楽だけではなく、そのファッションも含めて好きだったのがMUROで、いわゆる当時流行ったB-BOYファッションと呼ばれるものとは少し違ったカッコよさがMUROにはあった。
MUROはstill digginで働いた後に渋谷にsavage!をオープンし、king of digginやseek、Incredibleなどの自分のブランドを立ち上げて、音楽面だけでなくファッション面でも人気があった。俺からすれば憧れの存在だった。
京都に住んでた俺はsavage!で服を買いたくてお金を貯めては夜行バスに乗って渋谷まで買いに行ったり、当時仲の良かった友達と京都では手に入らない情報や服やレコードを求めて年に何度か東京まで遊びに行ったりしていた。
この頃は日本のラッパーも音楽と並行して自分のアパレルブランドを立ち上げる人が結構いたように思う。SOUL SCREAMのHABも『word』というブランドをやってたり。HABはDEV LARGEに負けないぐらい個性的なファッションで、頭にターバンを巻いたりしてた。(HABには似合ってたが難易度が高過ぎてヘッズは誰も真似しようとは思わなかった。)
DEV LARGE(写真右、左はOSUMI)は丸いサングラスにオーバーサイズの着こなしで、ラップと同じく他と明らかに違うキャラ立ちのファッションから独自のカッコよさを放っているラッパーだった。
そんなMUROとDEV LARGEの二人が好んで身に着けていたブランドが『elements of style』っていうニューヨークのブランドだった。
eの文字に王冠マークのロゴ、Funk INCの黄色いマーク。
HIPHOPのPVやライブのステージでよく見たあのロゴとマーク。
俺も家庭を持って小遣い制になり、趣味のスニーカーとたまにCD買うぐらいで殆ど服にお金を使うことがなくなったんやけど、インスタでMUROが今やってるブランド『RECOGNIZE』と『elements of style』のコラボアイテムが販売されるって聞いて、久しぶりに古着以外で服を買った。
本当は全部のアイテムが欲しかったけど、
お父さんの小遣いは限られてるのでコーチジャケットとビーニーだけ。
ビーニーは黒、緑、灰の3色があったけど灰色は売り切れて買えなかった。
DEV LARGEが被ってたから一番人気あったのかな。
この『Funk INC』の黄色いワッペンが付いたコーチジャケットを着ていると思わず
『こんなシーンを待ってたぜ!!!!!!!!!!!!!!!!』
って叫びたくなるな。
乗り換えあっても乗り継いでも 辿り着くぜあの駅へ さぁ
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