平成3年 酢酸の思い出
クオリティはほぼ求められない あたり焼き
スタジオの門を叩いてから3ヶ月。モデル撮影を任されるようになる。
それでも底辺は変わらないので、深タンクでの現像は続いた。
深タンクとは30cm四方、高さが1mほどのタンクである。
大量の現像液を秘伝のタレのように、減った分を補充して使う。
慣れると同時に5本現像できる。
一度作ってしまえばランニングコストは低い。
欠点は液温の管理。
縦に長いのでタンクの上と下では液温が異なる。
冬は棒状のヒーターで温め、湯もみのように撹拌して20