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MTTにおけるICMを考慮したフロップの集合分析をPioSolverで行う方法
MTTを勉強する上でICMやBubble Factorの重要性は言うまでもありません。『ICM』や『Bubble Factor』という言葉の意味を理解できても、実際の戦略に落とし込むことはなかなか難しいです。
フロップの均衡戦略を学び、基礎を学ぶことで実戦に役に立つ知識が身に付きます。
このnoteでは、GTO Wizardでは提供されていないICMを考慮したフロップの集合分析の方法をPioSolverを使って説明します。(2024年6月時点)
Piosolverを使った$EVの集合分析の作り方
①GTO Wizard(or HRC)からプリフロップレンジをインポートする
GTO WizardMTTのICMで自分が欲しいスポットを選択する。
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アクションを選択後、『Ranges』から『Copy』でレンジをコピーする。
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IP,OOP共にPioSolverのレンジにペーストする。
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HoldemResources Calculator(HRC)のExportの方法は長くなるので今回は省略します。
プリフロップのみですが、サイジングやプライズプールなど、詳細の設定をしたソリューションを見ることができます。
月額14.99ドルで利用可能です。
②PioSolverの計算設定を入力する
ポットサイズ、エフェクティブスタック、ベットサイズの設定をし、ICMにチェックをしICM structureを設定する。
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プライズプールとスタックを記入する。
この時、IPとOOPに注意して記入し、上記のエフェクティブスタックはスタックの小さい方の数字に合わせる。
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集合分析に使用するフロップを設定する。
『Add to the Job Queue』を選択し、フロップを選択する。
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赤枠の部分に出したいフロップの数を記入し、『Generate』を押すとPioSolverがフロップをランダムにピックアップしてくれる。
最後に『generate and preview script』に進む。
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③計算を開始する
『Run this script』をクリックするとエクスプローラーが立ち上がり、計算が開始します。
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『Script has completed』が表示されたら計算終了です。
④集合分析を出力する
③で計算されたフォルダにある適当な計算結果を開く。
『Runouts aggregated freaquencies analysis over multiple files』をクリックする。
『OK』をクリックすると集合分析レポートの作成が開始する。
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csvで生データが出力されるのでExcelかスプレッドシートにまとめるのがおすすめです。
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⑤cEVでも計算して比較する
②のICMチェックを外して同様の流れで計算をするとICMを考慮しないcEVでの計算結果を出すことができます。
計算結果を比較して勉強ができるため、GTO WizardのcEVでの集合分析を主に見られている方や、MTTを勉強したいキャッシュプレイヤーにおすすめです。
まとめ
今回はGTO Wizardでは見られないICMを考慮したフロップの集合分析をPioSolverでする方法の説明をしました。
皆様がMTTを勉強する際に、この記事が参考になれば幸いです。
分からない部分やご質問などがあればDMください。
参考
参考に記事で使ったツールを紹介します。
https://www.holdemresources.net/