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9月某日 一人になりたい
一人になりたい、と思うことが増えた。それはきっと、連日の面接疲れなのかもしれないし、寝不足のせいかもしれない。
一人になりたい。できるなら人の気配だけ感じていたい。一定の距離があり、一人と一人の関係でありたい。踏み込んだり、踏み込まれたりはしたくない。ただ「提案」や「意見」の形で声を発したい。
人間である以上、一人で生きていくことは不可能だ。誰の助けもなく立つことはできない。だけれど、その助けはできれば私が望んだものであってほしい。私が両足で立つためのものであってほしい。よりかかるものではなく、寂しさを埋めるものではなく。楽しみを得たり、生活を豊かにしたり、これからを生きていくための助力であってほしい。
一人になりたい、というのは一人で生きていきたい、ということとは違う。一人で考えたり、一人で浸ったりする余地がほしい、ということなのかもしれない。他人のことを考えないでいい時間がほしい。他人に生かされていることは忘れてはいけないけれど。矛盾の合間にある時間だ。
人を慈しむ時間も必要だけれど、その時間のために一人の時間を削りたくはない。微妙なバランスを保つのは簡単ではない。でも、そうありたいといつも願って生きている。
分かち合うこと、大切に抱えること、どちらも大事にしながら生きていく。傲慢な私は、どちらか一つなんて選べない。
おいしいお酒を飲みながら、ぼんやりと思ったのだった。